2014年4月 - 2017年3月
大陸衝突帯における地殻内流体活動・部分溶融とそれに伴う物質移動の理解
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
大陸衝突帯であるヒマラヤの部分溶融していない中~下部地殻では含ホウ素流体活動が広くみとめられ、鉱物化学組成から推定された流体の塩濃度は海水程度であった。一方、約6億年前の衝突帯下部地殻が露出する南極のリュツォ・ホルム湾とセール・ロンダーネ山地では、後退変成期のみならず昇温変成期にも中部~下部地殻で塩素に富む流体活動が起きていたこと、および外部からの含塩素流体の流入に加え、岩石が部分溶融を経験することにより、流体中の塩素濃度が上昇した可能性が高いことがわかった。ヒマラヤと南極にみられた流体組成の違いは部分溶融の有無や程度の違いに起因するかもしれない。
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- 課題番号 : 26400513
- 体系的課題番号 : JP26400513