2014年3月
L’esthétique répétitive mais soustractive dans les cycles de Marguerite Duras
マルグリット・デュラス生誕100周年国際シンポジウムー書くためにと彼女は言う―
- 記述言語
- フランス語
- 会議種別
- 口頭発表(一般)
- 主催者
- 立教大学フランス文学専修(創立50周年関連企画)
- 開催地
- 立教大学
デュラス生誕100周年を記念して、立教大学で共同企画・運営・通訳を兼ねた国際シンポジウムでデュラス作品の、特に各連作における同一テーマの描写変遷について、分析し、発表を行った。生前デュラスはインタビューのなかで、比較的容易に作品を完成させることができると幾度も言及していた。そのため、作家が推敲したその過程の変遷については、これまで本格的な研究がなされることはなかった。しかし、デュラス没後20周年が経とうとしている現在、草稿研究が本格的に始まり、デュラス自身が作り出した神話とは裏腹に、何度もデュラスが文章を練り直し、推敲を重ねていたことが論証されている。本論では、デュラスの連作における各作品を比較し、要となるシーンが作品ごとにどのような進化を経て、抽象化し、イメージが捨象されてゆくのか、その比較分析を通して、デュラスが文学を通して描こうとして意図を探った。