2013年6月
海を見続けた作家
立教大学フランス語フランス文学会第2回大会
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 口頭発表(一般)
- 主催者
- 立教大学フランス語フランス文学会
- 開催地
- 立教大学
海はデュラスの作品において主要なテーマとなっていたばかりではなく、実人生のなかにおいても、畏怖の対象であった。しかしデュラスは50歳を目前に、自ら望んで眼前に広がる海の見える別宅を、北フランスで購入している。しだいに海が身近な存在となってゆくなかで、作品の主題として描写される海そのものも姿を変えてゆく。本論では最新のデュラス研究の動向にも触れながら、マルグリット・デュラスの作品における海に焦点を当て、作家の生きた時代とも照らし合わせながら俯瞰的に検証した。