論文

2009年

相互教授モデルに基づく学習者向け作文支援システムの実現

自然言語処理
  • 山口 昌也
  • ,
  • 北村 雅則
  • ,
  • 棚橋 尚子

16
4
開始ページ
65
終了ページ
89
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.5715/jnlp.16.4_65
出版者・発行元
一般社団法人 言語処理学会

本論文では,学習者向けの作文支援手法として,学習者,教師,システム間で互いに作文に関する知識を教えあう相互教授モデルを提案し,Web ベースの作文支援システムを実現した.適用対象として,大学の作文教育を想定する.対象とする文章は,レポートなどの,一定の書式と文章構造が規定される文章とする.従来の作文支援システムの問題点として,(a) 文章構成や作文の内容に対する支援など,意味処理が必要となる支援が困難であること,(b) 教師の指導意図をシステムの動作に反映させる仕組みを持たず,実際の授業で運用しにくいことが挙げられる.相互教授モデルでは,作文の言語的・内容的制約を記述する「作文規則」を用いて,教師からシステムへの指導意図の伝達を可能にした.さらに,学習者による作文へのマークアップ,および,学習者同士の添削を導入し,文章構成や作文の内容に対する支援を含めた作文支援を行う.システムは学習者のマークアップ結果を利用しつつ,作文規則を作文に適用し,誤りを指摘する.本論文では,提案手法,従来手法による作文実験を行い,相互教授モデルと作文規則の有効性を確認した.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5715/jnlp.16.4_65
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130004566379
ID情報
  • DOI : 10.5715/jnlp.16.4_65
  • ISSN : 1340-7619
  • CiNii Articles ID : 130004566379
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000006649953

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