2015年4月 - 2017年3月
両親媒性ブロックオリゴマーを用いた機能性金属錯体の元素ブロック超分子創成
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型)
- 課題番号
- 15H00770
- 体系的課題番号
- JP15H00770
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 6,240,000円
- (直接経費)
- 4,800,000円
- (間接経費)
- 1,440,000円
- 資金種別
- 競争的資金
金属錯体を非共有結合の弱い相互作用を用いて配列し、金属錯体の分子団として機能する材料を開発することは、個々の金属錯体の性質を協同的に発現させるだけでなく、単独では見出されない準安定構造を形成するうえで重要である。
我々はこれまでに、両親媒性ポリペプチドや、両親媒性イソプロピルクリルアミドオリゴマーなどの高分子化合物を用いて、ナノワイヤやナノわらじ、ナノスクエア、ナノ長方体、ナノネットワークなどの構造が形成され、金属錯体がナノ集積化されることを見出してきた。特に、親水部と疎水部を持つ両親媒性ジブロックコポリペプチドは、単純な分子構造やシークエンスであるにも関わらず、弱い分子間相互作用を有しながらアモルファス状に金属錯体を集積できることが明らかとなっている。これらの部分的な配列によってもたらされる準安定的な構造によって、逆スピン転移や、金属-金属間相互作用などの単独な金属錯体とは異なる物性が発現される。
そこで本研究では、両親媒性ブロックポリペプチドと磁性金属錯体との複合化において、単独の両親媒性ジブロックコポリペプチドが本来有しない下限臨界共溶温度(LCST)型相転移を獲得するだけでなく、金属錯体が水溶液中でスピンクロスオーバー現象を発現し、それらの相乗効果について評価した。
本年度は、スピンクロスオーバー現象の温度変化やLCST型相転移現象について、両親媒性ブロックポリペプチドと金属錯体の複合体からもたらされるナノ構造の相違が起因していることを見出した。さらにそれらの構造変化は、両親媒性ポリペプチドの親水性・疎水性のバランス、それらからもたらされる水和状態の変化がファクターとして考えられる。よって、両親媒性ポリペプチドの組成やそれらから形成されるナノ構造体、並びにそれらの集積状態を制御することにより、金属錯体の電子状態とマクロな溶液物性を制御できることが期待される。
我々はこれまでに、両親媒性ポリペプチドや、両親媒性イソプロピルクリルアミドオリゴマーなどの高分子化合物を用いて、ナノワイヤやナノわらじ、ナノスクエア、ナノ長方体、ナノネットワークなどの構造が形成され、金属錯体がナノ集積化されることを見出してきた。特に、親水部と疎水部を持つ両親媒性ジブロックコポリペプチドは、単純な分子構造やシークエンスであるにも関わらず、弱い分子間相互作用を有しながらアモルファス状に金属錯体を集積できることが明らかとなっている。これらの部分的な配列によってもたらされる準安定的な構造によって、逆スピン転移や、金属-金属間相互作用などの単独な金属錯体とは異なる物性が発現される。
そこで本研究では、両親媒性ブロックポリペプチドと磁性金属錯体との複合化において、単独の両親媒性ジブロックコポリペプチドが本来有しない下限臨界共溶温度(LCST)型相転移を獲得するだけでなく、金属錯体が水溶液中でスピンクロスオーバー現象を発現し、それらの相乗効果について評価した。
本年度は、スピンクロスオーバー現象の温度変化やLCST型相転移現象について、両親媒性ブロックポリペプチドと金属錯体の複合体からもたらされるナノ構造の相違が起因していることを見出した。さらにそれらの構造変化は、両親媒性ポリペプチドの親水性・疎水性のバランス、それらからもたらされる水和状態の変化がファクターとして考えられる。よって、両親媒性ポリペプチドの組成やそれらから形成されるナノ構造体、並びにそれらの集積状態を制御することにより、金属錯体の電子状態とマクロな溶液物性を制御できることが期待される。
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 15H00770
- 体系的課題番号 : JP15H00770