2019年4月 - 2022年3月
水素ガスによる虚血脳エネルギー代謝代償機転の分子機構の解明
文部科学省・日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
水素ガス(H2)吸入は脳虚血時に神経保護作用を発揮することが知られているが, その機序は未解明である。本研究はH2によるエネルギー代謝の代償機転の機序を解明することを目的とした。H2で特異的に作動する受容体を洗い出すため, 脳梗塞モデルマウス実験系を用いメタボローム解析を行った。虚血によって亢進するプリン体の分解が, H2投与により抑制された。またクエン酸回路のメンバーであるコハク酸の集積が減少することが判明した。これらの結果は, H2が虚血再灌流後のsuperoxide generationを抑制する可能性を示唆するものである。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K06960
- 体系的課題番号 : JP19K06960