2022年2月
中性子回折とEPSRモデリングを組み合わせることで明らとなったギガパスカル領域におけるRbCl水溶液の構造
Journal of Molecular Liquids
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- 巻
- 348
- 号
- 開始ページ
- 118080
- 終了ページ
- 118080
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1016/j.molliq.2021.118080
3mol/kgのRbCl水溶液におけるイオンの水和・会合と水素結合した水の構造を、298K/0.1MPa, 298K/1GPa, 523K/1GPa, 523K/4GPaにおける中性子回折と経験的ポテンシャル構造精密化モデリングにより調べた。その結果、構造パラメータは温度と圧力に依存していることがわかった。高圧・高温条件では、Rb$^+$とCl$^-$の第二水和層がより明確になる。第一水和層におけるRb$^+$の平均酸素配位数は、配位距離を0.290nmから0.288nmに縮めながら、常圧では6.3だったのが、4GPaでは8.9に増加した。第一水和シェルのCl$^-$の平均酸素配位数は、常圧で5.9、4GPaで9.1と圧力により増加し、対応する配位距離は0.322nmから0.314nmへと減少した。Rb$^+$と中心の水分子の第一溶媒和シェルにおける水双極子の配向は圧力に敏感であるが、Cl$^-$の第一溶媒和シェルにおける水双極子の配向は温度圧力によらずあまり変化しなかった。Rb$^+$-Cl$^-$の隣接イオンペアの数は、温度が高くなると減少し、圧力が高くなると増加する。水分子は密に詰まっており、極限状態では水分子の四面体水素結合ネットワークはもはや存在しない。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1016/j.molliq.2021.118080
- ISSN : 0167-7322