基本情報

学位
修士(理学)(東京大学)
博士(医学)(東京大学)

J-GLOBAL ID
200901085456384858

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私は細胞内に生じる「リン酸化」などの酵素反応のダイナミクスにどのような意味があるのかを追求しています。

生体分子の反応は、その反応量だけでなく、反応する時間やタイミング、空間的なパターンや拡がりによって様々に異なる意味をもち、この概念は「時間・空間情報」と呼ばれています。しかし、分子や細胞がこの「時間・空間的な情報」をどのように利用して生命を営んでいるのかは明らかになっていません。

そこで、私は光学的な蛍光イメージング手法と光照射による分子操作、そして、数理システム解析という3つの先鋭的な解析手法を組み合わせた新しい細胞解析を行なって、わずか1個の細胞の中で生じる化学反応を「観る」⇨「制御する」⇨「任意に操作する」ことで、生体内シグナル分子が時間・空間情報を伝達するメカニズムを研究しています。

生体内に普遍的に存在するMAPKやカルシウムシグナルの破綻はがんや異常免疫をはじめとする多くの疾患を引き起こします。このような研究を進めることで、生きた病態モデル動物の異常なシグナルを1細胞のレベルで制御して、新たな治療法を探索するという次世代のin vivo研究の基盤をつくりたいと考えています。

これまでの研究で、カルシウムオシレーションの振動頻度が遺伝子発現に影響するしくみを明らかにしました。これは最近になって、病的な心臓肥大の形成メカニズムであること、また、免疫系においても異常なT細胞が過剰な免疫応答をする制御の鍵メカニズムであることもわかってきています。また、ある種のp38MAPKの活性は振動状態にあることを見出しましたが、これは細胞が過剰な刺激を受けた場合にサイトカイン産生を抑制して、適切な免疫応答を保つしくみであることを明らかにしています。最近では、実際に生きた動物体内の1細胞に生じるERK-MAPK活性をin vivo イメージングによって定量解析し、数理モデルを用いてその制御のしくみを解き明かす研究にも挑戦しています。

論文

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MISC

  5

講演・口頭発表等

  2

共同研究・競争的資金等の研究課題

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