共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

UAVハイパースペクトルリモートセンシングによる水稲の生育診断技術の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
19K06305
体系的課題番号
JP19K06305
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

本研究では、研究代表者が開発したUAVに搭載可能な狭帯域のハイパースペクトルカメラを用いた観測により、水稲の生育状態を高精度で診断する技術を開発することを目的としている。具体的には、
①北海道立総合研究機構・中央農業試験場・岩見沢試験地の栽培技術開発試験圃場において、区画ごとに栽培される品種・育苗様式・栽植密度・施肥の異なる水稲をUAVから高頻度・高空間分解能でハイパースペクトル観測する手法を確立する。
②観測された水稲の反射率スペクトルと、計測された水稲の肥料吸収率、収量および食味(タンパク含有率)等との相関を調査し、その関係を明らかにする。
③3年間の生育診断結果を比較検討することで、各年の気象要因などによる推定のばらつきについて評価し、高精度の推定式を導出する。
の3つのサブテーマに分かれており、まず、2019年度はUAVを調達し、①の観測手法の確立を行った。残念ながら、UAV等の故障により、予定していた水稲のすべての生育ステージにおける高頻度でのデータ取得はできなかったが、出穂期から成熟期にかけて合計3回の観測を行うことができた。また、②については、取得できたデータに対して、反射率スペクトルと各計測値との回帰分析を行い、収量については特定の波長帯において高い相関が得られることを確認した。これらの2019年度に得た知見を活かし、2020年度は幼穂形成期から収穫期にかけて高頻度での観測を実施し、③の複数年比較の評価も行いたいと考えている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K06305
ID情報
  • 課題番号 : 19K06305
  • 体系的課題番号 : JP19K06305