大庭 絵里

本報告では, まず, 日本におけるDVの問題化過程を概観し, DV被害者が被害をクレイムする際に直面する諸要素について議論する。特に「なぜ逃げないのか」という問いについて, 被害者たちのリアリティから考察する。最後に, 近代社会における家族やジェンダーに関する規範が, いかにDVを公的な問題として構築することを妨げているのかについて論じる。

オウム真理教に関する報道が人々の犯罪不安を招き, 教祖一家や信者への排除活動が起こっていることについて分析, 考察した。

日本の結婚, 離婚の動向と結婚観の変化について解説し, 日本における結婚, 戸籍制度上結婚が国際的には多くの問題点をかかえることについて指摘し, 今後の結婚について議論した。

少年事件の動向と報道について解説し, 少年法との関連について講演

女性学, という名前ではあるが, 男女が社会的につくられてきた性であるという観点から社会をみなおし, 人と人の関係をとらえる研究がすすできている, その一端を紹介し, 日常の生活の中で女性がかかえる様々な問題が, 個人」の問題ではなく, 社会全体にかかわることであることを考える。