2009年 - 2011年
ワーク・ライフ・バランスと父親の育児に関する日本・スウェーデン・EU比較研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
- 課題番号
- 21330116
- 体系的課題番号
- JP21330116
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 14,430,000円
- (直接経費)
- 11,100,000円
- (間接経費)
- 3,330,000円
子育て世代の男性の育児のあり方とワーク・ライフ・バランスにおける問題点を日本の労働環境との関連性から考察した。スウェーデンをはじめとするEU諸国との比較の視点より、ワーク・ライフ・バランスの実情をマクロ・データとミクロ・データを用いて捉え、日本の問題点を抽出した。それぞれの国の社会制度と職場風土の違いが、就労者のエージェンシー(agency :行為主体)と潜在能力(capability)の差を生み出していると考えられる。日本の現行のワーク・ライフ・バランス施策では、男性の大多数が包摂されておらず、また男性も女性と同等に育児に関わっていくものと想定されていない。仕事と家庭の両立に向けた就労者の潜在能力を高めるためには、第1に両稼ぎ手/両ケアラーの家族モデルを基本に就労者の権利を保障するための社会システムの構築、第2に両立支援制度が利用可能な職場環境の整備が重要であることを実証的に明らかにした。またそのためには、スウェーデンでの取組みにみられるように、国レベルの実行性ある施策を導入した上で、職場での実践に反映させていくことが急務である。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 21330116
- 体系的課題番号 : JP21330116
この研究課題の成果一覧
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書籍等出版物
1-
慶應義塾大学出版会 2021年10月 (ISBN: 9784766427790)
講演・口頭発表等
1-
第62回 関西社会学会 2011年5月29日