共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年7月 - 2027年3月

がん薬物療法を受ける患者の包括的がん悪液質アセスメントツールの開発と実装

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(開拓)  挑戦的研究(開拓)

課題番号
21K18292
体系的課題番号
JP21K18292
配分額
(総額)
22,230,000円
(直接経費)
17,100,000円
(間接経費)
5,130,000円

本研究は、がん薬物療法を受ける患者のがん悪液質の状態を評価する、包括的がん悪液質アセスメントツールを開発すること、さらに看護師がそれを臨床活用できるよう看護教育プログラムを開発し、さらに実装研究の枠組み用いてアセスメントツールの臨床適用の可能性を、実装アウトカムと臨床アウトカムの双方から効果を評価することを目的としている。
初年度は、文献レビューと観察研究を実施した。
先ずがん悪液質有病率と治療について文献レビューしたのち、医療者が捉えるがん悪液質について概念分析を行なった、その結果、医療者の捉えるがん悪液質は「体重減少や食欲不振、筋肉の減少を伴う不可逆的で病態がわかりにくいために、多職種によるタイミングをとらえた介入を行うのが困難な状態」であり、教育の不足や介入におけるマンパワー不足がその背景にあると捉えていることが明らかとなった。
また観察研究では、がん専門病院一施設に通院中のがん薬物療法を受ける患者に対して、薬物療法初回導入時、4週間後、8週間後の3時点におけるがん悪液質の有病率、対象属性、治療レジメン、栄養・活動・代謝評価(PG-SGA7項目等)、摂食関連症状(NIS9項目等)、摂取エネルギー量、筋肉量、心理社会的状況(CAX24等)を調査し、がん悪液質の関連要因を分析した。また了解の得られた対象の一部に半構造化インタビューを併用し、がん悪液質の身体的、心理社会的影響要因を調査した。3月末時点で対象エントリーは30名あまりとなり、現在結果を分析中である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K18292
ID情報
  • 課題番号 : 21K18292
  • 体系的課題番号 : JP21K18292