2019年
脳代謝性物質移動モデルの構築
生体医工学
- ,
- 巻
- 57
- 号
- 0
- 開始ページ
- S38_2
- 終了ページ
- S38_2
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11239/jsmbe.Annual57.S38_2
- 出版者・発行元
- 公益社団法人 日本生体医工学会
<p>近年、脳蘇生の質を高めるために、脳圧、脳血流、脳温、脳代謝といった脳生理状態の自動制御システムの開発が期待されている。このような制御システムの開発には、基礎性能試験で患者の代わりになる脳生理状態の統合的数理モデルの構築が倫理的に必要である。そこで、本研究では脳代謝モデルを構築し、統合モデル構築の礎とすることを目的とした。構築したモデルでは、まず脳脊髄系を解剖的特徴から図1に示すように分割した14個のコンパートメントごとに分割し、本モデルはコンパートメントごとに圧力、体積、膠質物質量、グルコース物質量について微分方程式を立式した。A.健常状態、B.毛細血管圧が高い場合、C.毛細血管圧が低い場合、D.膠質濃度が高い場合、E.膠質濃度が低い場合、F.毛細血管グルコース濃度を0-50μmol/mLに変化させた場合の各条件でモデルを解析した結果、Fで毛細血管-脳組織間のグルコース濃度に比例関係がみられた。一般に、毛細血管-脳組織間のグルコース濃度は線形関係であるので、構築したモデルは脳代謝の基本となる脳組織グルコース濃度を少なくとも定性的に表現しているといえる。</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11239/jsmbe.Annual57.S38_2
- ISSN : 1347-443X
- CiNii Articles ID : 130007776834