1996年
Fluorescene in situ HybridizationとDNA顕微測光法による舌癌の染色体数的異常の解析
日本耳鼻咽喉科学会会報
- 巻
- 99
- 号
- 99
- 開始ページ
- 1026
- 終了ページ
- 1035
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3950/jibiinkoka.99.1026
- 出版者・発行元
- The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
舌癌の染色体異常をFISHとDNA顕微測光で検討した. 1, 7, 11, 17, X, Y染色体の特異的セントロメアDNAプローブを用いて, DNA-diploid癌6例中4例に染色体の数的異常を認めた. 特定の染色体に異常が集中することはなかった. この4例はDNA顕微測光ですべてに多倍体を認め, DNA diploid癌の中でも染色体の不安定な群と考えられた. DNA aneuploid癌では染色体の増加がしばしばみられたが, それらは癌進展の後期に起こるDNA量の倍化 (多倍体化) に付随した変化と考えられた. むしろダイソミーを示す染色体に初期からみられる変化がマスクされている可能性が指摘でき, 1番と11番染色体のLOHが関与した可能性が示唆された.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3950/jibiinkoka.99.1026
- ISSN : 0030-6622
- CiNii Articles ID : 10006827094
- CiNii Books ID : AN00191551