共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

大地震に対するコンクリート杭および杭頭接合部の性能評価と2次設計法の提案

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
19H00789
配分額
(総額)
45,890,000円
(直接経費)
35,300,000円
(間接経費)
10,590,000円

杭体と杭頭接合部について,継続使用性に関わる性能および終局時構造性能の解明を目的にして研究を進めた.
【既製コンクリート杭および場所打ちコンクリート杭の構造性能解明に関する技術開発について】 鋼管コンクリート杭の曲げ靭性能を評価するため,SC杭12体の一軸圧縮試験を行い,鋼管とコンクリートの厚みが,それぞれの材料の圧縮特性に与える影響を実験的に明らかにした.また,軸力がせん断性能に与える影響を明らかにすることを目的として,SC杭及び耐震杭6体の逆対称曲げせん断載荷実験を行い,せん断耐力についての知見を得た.また,軸力を受けるSC杭の曲げ載荷実験81体の曲げ耐力について,RC基礎部材指針,CFT指針,Eurocode 4,AISCの4つの指針の予測式との比較検討を行った.さらに,軸力を受けるPRC杭の曲げ性能を調べるため,本研究グループが過去に行った実験データをまとめ,複数の汎用有限要素法プログラムを用いて行った曲げ解析結果との比較を行った.
【杭頭接合部の構造性能解明に関する技術開発】 杭頭の根入れ長さが1D(D:杭径)よりも短い場合の杭頭接合面における荷重伝達機構と終局まげ耐力の評価を目的として載荷実験を行った.RC基礎部材指針の方法は抵抗機構が明確であるが,軸力の影響を受ける実験結果をうまく説明できず,パイルキャップコンクリートの支圧効果を考慮してコンクリートの応力‐ひずみ曲線を補正するなどの方法を改善する必要があることが分かった.また,支圧抵抗の評価は杭頭接合面断面解析において,圧縮強度増大係数(φc=2.0)もしくは仮想鉄筋コンクリート断面(杭径+200mm)で評価することが一般的であるが,その抵抗機構を明確化するためパイルキャップ試験体の偏心支圧試験を行い,偏心量や支圧面積の影響を定性的に明らかにした.

ID情報
  • 課題番号 : 19H00789

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

  2