アトピー性皮膚炎患者を対象に、日常汎用されている1日2回投与の抗ヒスタミン薬である塩酸フェキソフェナジンと塩酸オロパタジンを用いて治療効果に違いがあるかVisual Analogue Scale(VAS)、Skindex 16を中心に非盲検交差試験法で検討を行った。またアンケートによる患者満足度、有害事象の発現頻度から安全性を併せて評価した。1群(塩酸フェキソフェナジン先投与、塩酸オロパタジン後投与)52例と、2群(塩酸オロパタジン先投与、塩酸フェキソフェナジン後投与)64例ともに、痒みの程度、QOLの改善が認められた。塩酸フェキソフェナジンは患者の満足において明らかに高く、最初に選択する抗ヒスタミン薬であると考えられた。