2020年5月
Complex Langevin analysis of the spontaneous breaking of 10D rotational symmetry in the Euclidean IKKT matrix model
Journal of High Energy Physics
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 06
- 号
- 069
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 29
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1007/JHEP06(2020)069
- 出版者・発行元
- SPRINGER
IKKT行列模型は超弦理論の非摂動的定式化の有力な候補であり、行列サイズNが無限大の極限で、時空が力学的に生成されると考えられている。この論文では時間方向をウィック回転して虚時間に読み替えたユークリッド時空上でのIKKT行列模型における、10次元時空のSO(10)回転対称性の自発的破れによる余剰次元の力学的なコンパクト化について調べる。符号問題を扱ううえで、この論文では複素ランジュバン法による数値計算を行う。複素ランジュバン法を適用する上で、「特異ドリフト項問題」を避けるために質量項を導入し、質量項のパラメーターを変えてSO(10)回転対称性の破れのパターンを調べる。これによって、(質量項の無い)ユークリッド時空上でのIKKT行列模型はSO(3)対称な真空を持つことを示した。これはガウス展開法による先行研究の結果と合致する。また、質量項を導入した模型についてもガウス展開法による計算を行い、複素ランジュバン法との定量的な一致を示した。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.1007/JHEP06(2020)069