2019年4月 - 2022年3月
テーラーメイド栄養を目指した分子基盤研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
がんや糖尿病などの多因子疾患の発症には、食事が大きく影響する。多因子疾患予防のために、個人の遺伝的体質を考慮したテーラーメイド栄養の構築が必要である。よって本研究は、テーラーメイド栄養の実践を目指した分子基盤の構築を目的としている。
遺伝的体質は、一塩基多型(Single nucleotide polymorphism: SNP)に起因する。われわれはこれまで、日本人のゲノムワイド関連解析(Genome Wide Association Study: GWAS)により、食物摂取および食嗜好に関与する遺伝子座を同定してきた。本年度は、12番染色体上にある12q24領域と、紅茶の摂取頻度が関連することを英文科学雑誌にて報告した。さらに、12q24領域上に存在するアルデヒド脱水素酵素のSNP(rs671)と多様な食物摂取行動について、フェノムワイド関連解析を行い、実に多彩な食行動がこのSNPと関連していることを見出した。また、食行動とBMIの関連を変数選択法を用いた回帰解析にて検討した。この結果、rs671の遺伝型毎に、食行動とBMIの変化に特徴があることを見出した。このことは。rs671の遺伝型別に最適な食べ方が異なることを示している。この成果については、現在論文執筆中である。
テーラーメイド栄養の知識基盤構築のためには、食物摂取頻度調査に代わる詳細かつ汎用性の高い食事調査が必要である。研究代表者は、スマートフォンアプリケーションを用いたオンライン料理画像調査を共同研究者と共に開始し、現在この方法の妥当性を検証している。
rs671と食行動の関連メカニズム解明のために、2019年度にはゲノム編集技術を用いてヒトrs671を再現するAldh2ノックインマウスを作成した。現在、このマウスを用いた食嗜好の予備実験を行っている。
遺伝的体質は、一塩基多型(Single nucleotide polymorphism: SNP)に起因する。われわれはこれまで、日本人のゲノムワイド関連解析(Genome Wide Association Study: GWAS)により、食物摂取および食嗜好に関与する遺伝子座を同定してきた。本年度は、12番染色体上にある12q24領域と、紅茶の摂取頻度が関連することを英文科学雑誌にて報告した。さらに、12q24領域上に存在するアルデヒド脱水素酵素のSNP(rs671)と多様な食物摂取行動について、フェノムワイド関連解析を行い、実に多彩な食行動がこのSNPと関連していることを見出した。また、食行動とBMIの関連を変数選択法を用いた回帰解析にて検討した。この結果、rs671の遺伝型毎に、食行動とBMIの変化に特徴があることを見出した。このことは。rs671の遺伝型別に最適な食べ方が異なることを示している。この成果については、現在論文執筆中である。
テーラーメイド栄養の知識基盤構築のためには、食物摂取頻度調査に代わる詳細かつ汎用性の高い食事調査が必要である。研究代表者は、スマートフォンアプリケーションを用いたオンライン料理画像調査を共同研究者と共に開始し、現在この方法の妥当性を検証している。
rs671と食行動の関連メカニズム解明のために、2019年度にはゲノム編集技術を用いてヒトrs671を再現するAldh2ノックインマウスを作成した。現在、このマウスを用いた食嗜好の予備実験を行っている。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K11709
- 体系的課題番号 : JP19K11709