基本情報

所属
熊本大学 大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター 准教授
学位
薬学修士(熊本大学)
薬学博士(熊本大学)

J-GLOBAL ID
200901050051294870

外部リンク

1977年2月,大分県別府市生まれ.別府市立亀川小学校,別府市立北部中学校,大分県立別府鶴見丘高校を経て,1995年,熊本大学薬学部に入学.熊本大学薬学部では,薬理学研究室(宮田健教授)に入り,甲斐広文(当時)助教授の指導を受ける.その後,1999年に,同大学大学院博士前期課程に入学し,大学院生時代に米国HOUSE EAR INSTITUTEで研究指導を受ける.帰国後,同大学にて甲斐教授が主宰される遺伝子機能応用学分野の助手・助教・講師を経て,現在,准教授として,研究・教育を行っている.

米国において,上皮細胞における自然免疫受容体TLRのシグナル活性化経路およびその発現制御機構と炎症病態に関わる研究に従事し,中耳炎の起因菌であるインフルエンザ菌 (NTHi) によるTLR2活性化および発現制御機構の分子基盤を解明した (Proc Natl Acad Sci. 2001; J Biol Chem. 2002).帰国後は,留学時代の経験と研究室のテーマを融合し,ABCトランスポーターCFTRの発現・機能異常によって生じる嚢胞性線維症 (CF) の発症機構に着眼し,CFにおけるエピジェネティックなTLR2遺伝子発現制御機構を明らかにした (FASEB J. 2006; BMC Mol Biol. 2008).また,このTLR2による炎症応答は,IL-17AによりCF病態特異的に増強されることも明らかにした (J Pharmacol Sci. 2012; 2013年JPS優秀論文賞受賞).なお,これらの研究成果に基づき,2012年に日本薬学会九州支部会学術奨励賞を受賞した.一方,その後は,CF研究で培った手法を生かし,チャネル・トランスポーターの発現・機能異常によって生じる病態の発症機構の分子基盤に着眼し,1) CFTRの変異マウスが,新規の掻痒誘発モデルマウスであることを明らかにし(Lab Invest. 2011; 生化学. 2012),2) 尿酸排泄に関与するABCG2 (BCRP) の調節因子としてDerlin-1を同定し (BBRC. 2010),3) シトステロール血症に関与するABCG5/8の制御因子として,糖転移酵素STT3BやE3ユビキチンリガーゼRMA1・HRD1を同定した (Sci Rep. 2014).さらに,4) 上皮型Na+チャネル (ENaC) の制御因子としてCRTを同定し (Exp Cell Res. 2009),ENaCの異常活性化マウス (ENaC-Tg) がCOPD症状を呈することを明らかにし (Sci Rep., 2016),各種病態発症機構について多角的に解明した.

研究内容としては,自然免疫の調節機構の解明に始まり,種々のチャネル・トランスポーターの発現調節機構の解明へと研究をシフトしてきた.一見,一貫性に欠けるとも思えなくないが,その研究手法は,今後,薬学分野において重要となると思われる分野横断・融合型の研究手法であるまた,現在,自身で確立した低致死率ENaC-Tgマウスのオミクス解析に基づき,CFなどの閉塞性肺疾患の病態を左右する種々の因子の治療標的妥当性の検証やHTSによる治療薬候補の探索,さらには,ヒト臨床データを用いた統計・薬理遺伝学的解析を行っており,今後,難治性呼吸器疾患領域に新風を巻き起こす研究を行っていきたい.

なお,薬学会医療薬科学部会において「薬理系」の立場から若手世話人に就任し,また,トランスポーター研究会においては世話人として活躍し,薬学分野の若手を牽引する立場でがんばっている.

また,近年は,社会貢献活動の一環として,熊本大学公開講座「薬を知ろう」シリーズも開講中である.

論文

  143

書籍等出版物

  2

講演・口頭発表等

  281

産業財産権

  3