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ヒトの言葉の母音や動物の鳴き声など生物学的に意味を持つ音声は非周期性の要素と周期性をもつ要素から構成される。非周期性の要素は雑音であり、周期性をもつ要素は基本周波数とその倍音からなる楽音である。ヒトや動物はこれら楽音の周波数スペクトルの振幅の分布を検出することで音声認識をおこなっていると考えられているが、ニューロンレベルの音声処理機構は不明である。また周波数スペクトルの間隔の変化は音の高さ(ピッチ)の変化と知覚されるが、この知覚はヒト以外にサル、ネコ等多くの高次脊椎動物に存在する。このピッチ知覚は聴・・・


Grant type
Competitive

ヒトの言葉の母音や動物の鳴き声など生物学的に意味を持つ音声は非周期性の要素と周期性をもつ要素から構成される。非周期性の要素は雑音であり、周期性をもつ要素は基本周波数とその倍音からなる楽音である。ヒトや動物はこれら楽音の周波数スペクトルの振幅の分布を検出することで音声認識をおこなっていると考えられているが、ニューロンレベルの音声処理機構は不明である。また周波数スペクトルの間隔の変化は音の高さ(ピッチ)の変化と知覚されるが、この知覚はヒト以外にサル、ネコ等多くの高次脊椎動物に存在する。このピッチ知覚は聴覚中枢で処理されて生じることが指摘されているが、その神経機構は明らかにされていない。電気生理学的手法を用い、ネコ大脳皮質聴覚野からニューロン活動を記録し、純音や複合音刺激に対する反応を調べ、大脳聴覚野における音声情報処理の神経機構を明らかにする。