2013年6月
VLCAD欠損症の新生児スクリーニング 確定検査実施例からの考察
日本マス・スクリーニング学会誌
- 巻
- 23
- 号
- 1
- 開始ページ
- 69
- 終了ページ
- 74
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本マススクリーニング学会
全国のタンデムマス新生児スクリーニング(MS/MS-NBS)での濾紙血C14:1-アシルカルニチン(C14:1)陽性6例、極長鎖アシルCoA脱水素酵素(VLCAD)欠損症発症後精査38例の酵素活性を測定し、19例をVLCAD欠損症と診断した。内訳はMS/MS-NBS発見6例、新生児型1例、中間型3例、骨格筋型9例であった。MS/MS-NBS発見例の酵素活性値分布は、中間型、骨格筋型の活性値とオーバーラップしていた。C14:1値のデータが得られた発症患者10例中5例、MS/MS-NBS発見6例中3例は除外例のC14:1値の分布域と重複し、補助指標のC14:1/C2比、C14:1/C12比の併用で発症患者と除外例はほぼ分離できたが、MS/MS-NBS発見例と除外例との分離はできなかった。遺伝子を解析したVLCAD欠損症15例(MS/MS-NBS発見6例、発症患者9例)全例で複合ヘテロ接合性変異が同定され、除外25例(うち20例がケトーシスを伴う低血糖症例)中11例の遺伝子解析で1例にヘテロ接合性変異が認められた。
- ID情報
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- ISSN : 0917-3803
- 医中誌Web ID : 2013369384