論文

査読有り
2009年4月

論説文における語の文体の適切性について

日本語教育
  • 井上次夫

141
141号
開始ページ
57
終了ページ
67
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.20721/nihongokyoiku.141.0_57
出版者・発行元
公益社団法人 日本語教育学会

<p> 本稿では,論説文に用いられる語の適切性について語の文体の観点から考察した。語の文体の分類は連続的・相対的なものであるが,これまで3分類と5分類が行われている。しかし,本稿では教育上・実用上の視点から文体の2分類を提案し,多くの語例を示した。また,宮島(1977)の5分類を以下のように位置づけた。記号「<」は書きことばらしさの強弱,「≪」は論説文に用いる語としての適否の境界を表す。</p><p> 俗語<くだけた日常語≪無色透明な日常語<あらたまった日常語<文章語</p><p> しかし,「日常語」の中には「けれども」「いろいろな」のように話しことばの色合いが強く,論説文における語の文体としての適切性の判断が難しい語が存在し,その見極めが重要なことを指摘した。また,個々の語の文体表示を図るためにはシソーラス,コーパスのデータが有益であるため,その活用法の一端を示した。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.20721/nihongokyoiku.141.0_57
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005549170
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN0018947X
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/10294088
ID情報
  • DOI : 10.20721/nihongokyoiku.141.0_57
  • ISSN : 0389-4037
  • CiNii Articles ID : 130005549170
  • CiNii Books ID : AN0018947X

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