2022年9月
経過中に血清interleukin-6高値を認めた動脈炎性後部虚血性視神経症の1例
臨床眼科
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 76
- 号
- 9
- 開始ページ
- 1209
- 終了ページ
- 1217
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)医学書院
<文献概要>目的:経過中に血清interleukin-6(IL-6)値の高値を認めた巨細胞性動脈炎(GCA)に伴う動脈炎性後部虚血性視神経症(PION)の1例を報告する。症例:75歳女性が右眼の一過性黒内障を認めた1.5ヵ月後に右眼の視力低下と視野異常の精査目的で受診した。所見:矯正視力は右0.07,左1.2で,相対的瞳孔求心路障害は右眼で陽性であった。眼底に異常はなく,蛍光眼底造影検査で右眼脈絡膜血管の充盈遅延を認めた。血液検査で炎症所見,頭部MRIで浅側頭動脈の肥厚と動脈壁の信号上昇を認め,GCAに合併した動脈炎性PIONと診断し,ステロイドセミパルス療法を行った。経過中に血清IL-6の高値を認めた。結論:全身大血管に影響を及ぼすGCAの診断は重要である。GCAに合併する動脈炎性PIONでは,血清IL-6値は上昇する。
- ID情報
-
- ISSN : 0370-5579
- eISSN : 1882-1308
- 医中誌Web ID : W831030009