KAZUO OHTA


KAZUO OHTA

J-GLOBAL         Last updated: Jul 9, 2019 at 04:05
 
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Name
KAZUO OHTA
URL
http://ohta-lab.jp/
Affiliation
The University of Electro-Communications
Section
Graduate School of Informatics and Engineering, School of Informatics and Engineering, "Department of Informatics, Cluster II (Emerging Multi-interdisciplinary Engineering)"
Job title
Professor
Research funding number
80333491

Profile

研究テーマ「暗号基盤技術の開発と安全性評価」

21年間企業で研究後、電気通信大学で教育・研究を進めている.

主たる研究内容と成果は
(1)証明可能安全な公開鍵暗号技術と暗号プロトコルの開発
(2)共通鍵ブロック暗号方式の研究開発と安全性評価
(3)ハッシュ関数とその応用方式の安全性評価,および安全なハッシュ関数の設計論
である.

(1)について 証明可能安全性の重要性をいち早く認識し,暗号基盤技術の安全性証明技術の確立と体系化を行った.その成果は世界的にも認められており,代表的な教科書(Katz, ”Digital Signatures”, Springer, 2010)の安全性証明の1つのシナリオとして紹介されている.また,証明可能安全性の対象を暗号基盤技術から暗号プロトコルに拡張することで,社会的にニーズの高い電子入札や電子マネーなどの暗号プロトコルの研究を行った.
電気通信大学に赴任後は,電子政府として調達する暗号関連技術について指針を与えるCRYPTRECプロジェクト(総務省,経産省共催)に参画して安全性評価を担当した.理論研究を深耕するとともに,実用で重要なテーマを取り上げて教育指導して多数の学生を産業界に送り出した.

(2)について 共通鍵ブロック暗号技術の安全性解析手法である差分解析法や線形解読法に対して,NTT開発の共通鍵ブロック暗号(FEAL)の安全性評価を行うとともに,共通鍵ブロック暗号を用いたプロトコルに拡張する研究を行った.
 差分解読法や線形解読法など対する安全性を見極めることで,NTTの研究者として責任を果たそうとした.DESとFEALの鍵空間に数学的な構造が存在しないことを計算機実験で確認し,FEAL-8(簡易版)に対しては線形解読が可能なことを指摘して,FEAL-32に対しては線形解読に対して安全なことを証明した.

(3)について (2)で培った安全性評価手法を,ハッシュ関数の安全性評価に拡張し実際に社会で利用されている暗号基盤技術や暗号プロトコルの安全性評価を行った.一定のモデルの下で,安全性を保証できる方式と,ハッシュ関数に起因する脆弱性を有する方式に切り分けることが可能となることを示した.CRYPTRECの安全性評価に大きく貢献した.
 具体的には,ハッシュ関数(MD4やMD5など)で現実的な時間で衝突が見つかることを指摘して,ある電子メール用の認証プロトコル(APOP)で利用者のパスワードを31文字まで解読できるとの警鐘を鳴らした.なお,この成果は理論面と実用面の双方から重要な研究と認められ,電子情報通信学会論文賞などを受賞した.
 また,安全性なハッシュ関数の設計論も研究し,衝突計算困難性をみたす圧縮関数を部品とすることで,安全なハッシュ関数がシステムとして構成できることを示した.指導した社会人博士(卒業生)は,企業や大学で技術者,研究者として活躍している.

上記のとおり,共通鍵暗号と公開鍵暗号の両方の分野で成果を上げ,難関な国際会議で数多く発表している.その他,暗号基盤技術への脅威として,「量子アルゴリズムに対する公開鍵暗号及び秘密鍵暗号の安全性評価」,「最小ベクトル問題と格子アルゴリズムの公開鍵暗号への応用に関する研究」などを進め,「暗号プリミティブの安全性検証の自動化」についての萌芽的な研究も行った.

Academic & Professional Experience

 
Apr 1979
 - 
Mar 2001
日本電信電話公社横須賀電気通信研究所
 
Oct 1995
 - 
Sep 1998
客員教授, 電気通信大学大学院情報システム学研究科
 
1997
 - 
Mar 2013
非常勤講師, 早稲田大学理工学部
 
Apr 2001
   
 
教授, 電気通信大学
 

Education

 
 
 - 
Mar 1973
早稲田大学高等学院
 
 
 - 
Mar 1977
数学科, Faculty of Science and Engineering, Waseda University
 
 
 - 
Mar 1979
数学専攻, Graduate School, Division of Science and Engineering, Waseda University
 

Awards & Honors

 
Oct 2018
IEEE Information Theory Society Japan Chapter Young Researcher Best Paper Award, IEEE Information Theory Society Japan Chapter
Winner: Y. Watanabe, Y. Kuroki, S. Suzuki, Y. Koga, M. Iwamoto, and K. Ohta
 
Mar 2018
証明可能理論を核とした暗号基盤技術の研究, 一般社団法人 電子情報通信学会 フェロー, 社団法人 電子情報通信学会
 
Mar 2012
第8回「情報セキュリティ文化賞」, 情報セキュリティ文化賞, 情報セキュリティ文化賞審査委員会
 
日本電信電話株式会社電気通信研究所および電気通信大学において長年にわたり暗号の安全性評価や暗号プロトコルを中心とした基盤研究を推進し多くの実績をあげられ、特にハッシュ関数MD5を利用した認証プロトコルAPOPの現実的な脆弱性を指摘し安全な電子メールの利用環境構築に寄与されたことに加え、優秀な情報セキュリティ研究者・技術者の育成・輩出にも尽力されるなど、わが国の情報セキュリティ技術の進展に多大な貢献をされたこと。
May 2010
平成21年度 電子情報通信学会論文賞, 社団法人 電子情報通信学会
 
May 2008
第4回 IPA賞(情報セキュリティ部門), 情報処理推進機構, 独立行政法人 情報処理推進機構
 
電子メールの認証プロトコルとしてよく使われているAPOPの脆弱性について、脆弱性関連情報届出制度に従って届け出を行い、危険性を指摘するとともに、当面の対策研究を迅速に行い、安全な電子メールの利用環境構築に寄与した。

同氏の指摘は、改めてハッシュ関数MD5の危殆化がユーザに及ぼす影響について焦点を当て、暗号アルゴリズム世代交代の重要性に関する議論を活性化し、情報セキュリティの向上に貢献した。

Published Papers

 
Shortening the Libert-Peters-Yung Revocable Group Signature Scheme by Using the Random Oracle Methodology
Kazuma Ohara, Keita Emura, Goichiro Hanaoka, Ai Ishida, Kazuo Ohta, and Yusuke Sakai
IEICE Trans. Fundam. Electron. Commun Comput. Sci.   00-00   2019   [Refereed]
Multi-Party Computation for Modular Exponentiation based on Replicated Secret Sharing
K. Ohara, Y. Watanabe, M. Iwamoto, and K. Ohta
IEICE Trans. Fundam. Electron. Commun Comput. Sci.   00-00   2019   [Refereed]
Single-Round Pattern Matching Key Generation Using Physically Unclonable Function
Y. Komano, K. Ohta, K. Sakiyama, M. Iwamoto, and I. Verbauwhede
Security and Communication Networks   0(0) 0   Jan 2019   [Refereed]
Security Formalizations and Their Relationships for Encryption and Key Agreement in Information-Theoretic Cryptography.
Mitsugu Iwamoto, Kazuo Ohta, Junji Shikata:
IEEE Trans. Information Theory   64(1) 654-685   2018   [Refereed]
Four Cards Are Sufficient for a Card-Based Three-Input Voting Protocol Utilizing Private Permutations
Takeshi Nakai, Satoshi Shirouchi, Mitsugu Iwamoto, Kazuo Ohta
Information Theoretic Security - 10th International Conference, ICITS 2017   LNCS 10681(Springer-Verlag) 153-165   Nov 2017   [Refereed]

Misc

 
共通鍵暗号による秘匿検索暗号のセキュリティ
太田 和夫
日本銀行金融研究所 ディスカッション・ペーパー・シリーズ   2017-J-5    Mar 2017   [Refereed][Invited]
安全性を証明可能なハッシュ関数の設計論
太田 和夫,國廣 昇,王 磊
電子情報通信学会誌   91(3) 218-223   2008   [Refereed]
APOP が破られた
國廣 昇,太田 和夫
電子情報通信学会誌   91(9) 822-825   2008
RSA暗号に対する格子理論に基づく攻撃(その2)
國廣昇,太田和夫
応用数理学会誌   18(3) 44-51   2008
暗号における理論と実装のギャップ ---置き換えアプローチの二面性---,
太田 和夫,國廣 昇, Bagus Santoso
応用数理学会誌   18(4) 62-73   Dec 2008

Books etc

 
「数学ゲーム必勝法」, Elwyn R. Berlekamp, John H. Conway, Richard K. Guy, “Winning Ways for Your Mathematical Plays,” (A K Peters/CRC Press, 2001) の訳本
小林欣吾,佐藤創(監訳) (Part:Joint Translation, 第4章 除去と分割)
共立出版   Dec 2016   
Fault Analysis in Cryptography
Junko Takahashi, Toshinori Fukunaga, Shigeto Gomisawa, Yang Li, Kazuo Sakiyama, and Kazuo Ohta (Part:Joint Work, Fault Injection and Key Retrieval Experiments on an Evaluation Board)
Springer   2012   
タスク構造確率I/O オートマトンを用いた安全性証明
米山 一樹,太田 和夫 (Part:Joint Work, 第5章 数理的技法による情報セキュリティ(シリーズ応用数理))
共立出版   Jul 2010   
ゲーム列による安全性証明の基礎
花谷 嘉一,太田 和夫 (Part:Joint Work, 第3章 数理的技法による情報セキュリティ(シリーズ応用数理))
共立出版   Jul 2010   
計算理論の基礎, Michael Sipser Introduction to the Theory of Computation Second Edition,(Thomson Course Technology) の訳本 3.複雑さの理論
太田 和夫,田中 圭介 監訳 (Part:Supervisor)
共立出版   May 2008   

Conference Activities & Talks

 
現代暗号研究の事始め ~ 1つのケーススタディ ~ [Invited]
太田 和夫
電子情報通信学会 情報理論・情報セキュリティ・ワイドバンドシステム合同研究会   8 Mar 2019   電子情報通信学会
初期文字列が29 文字の4 入力多数決Private PEZプロトコル
安部 芳紀, 山本 翔太, 岩本 貢, 太田 和夫
IT・ISEC・WBS合同研究会, ISEC, 7pages,   8 Mar 2019   
共通鍵型マルチユーザ検索可能暗号の検索機能拡張
平野 貴人, 川合 豊, 小関 義博, 岩本 貢, 太田 和夫
暗号と情報セキュリティシンポジウム2019(SCIS2019)   24 Jan 2019   
4入力多数決を計算する効率的なPrivate PEZプロトコル
山本 翔太, 安部 芳紀, 岩本 貢, 太田 和夫
暗号と情報セキュリティシンポジウム2019(SCIS2019)   24 Jan 2019   
不正検知可能な3入力多数決カードプロトコル
安部 芳紀, 山本 翔太, 岩本 貢, 太田 和夫
暗号と情報セキュリティシンポジウム2019(SCIS2019)   24 Jan 2019   

Teaching Experience

 

Research Grants & Projects

 
暗号技術によるIoTエコシステムのレジリエンス向上
Project Year: Jun 2018 - Mar 2023    Investigator(s): 崎山一男
New Paradigm to Construct Public Key Cryptographic Schemes for Lightweight Devices with Provable Security against Quantum Attackers
Project Year: Apr 2018 - Mar 2022    Investigator(s): SANTOSO BAGUS
長期間運用に耐えうる共通鍵暗号による秘匿検索暗号
Project Year: Apr 2018 - Mar 2022
情報理論的暗号理論における統一的パラダイムの深化、発展とその応用
Project Year: Apr 2018 - Mar 2021    Investigator(s): 四方 順司
情報理論的暗号理論における統一的パラダイムの構築とその応用
Project Year: Apr 2015 - Mar 2017    Investigator(s): 四方 順司

Patents

 
特願2019-3908 : 動的検索可能暗号処理システム及び動的検索可能暗号処理方法
PCT/JP2012/053948 : 検索システム、検索システムの検索方法、情報処理装置、検索プログラム、対応キーワード管理装置および対応キーワード管理プログラム
特願2011-035677 : 検索システム,検索システムの検索方法,情報処理装置,検索プログラム,対応キーワード管理装置および対応キーワード管理プログラム
特願2011-279002 : 個体別情報生成装置,暗号化装置,認証装置,及び個体別情報生成方法
特願2011-279001 : 温度センサ,暗号化装置,暗号化方法,及び個体別情報生成装置