MISC

2013年

固有値の概念の教授法─経営学科に適した線型代数の教授法─

学習院大学経済論集
  • 白田 由香利

Vol.50
No.1
開始ページ
31
終了ページ
42
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
学習院大学

本稿では,経営学科の学生に固有値の概念を理解させる教授法として,対角行列で表わされる線型変換を初めに与える方法を提案する。そこでは,始めに,固有値とはその拡大操作による各軸方向の拡大率である,という比喩を用いて説明する。ついで,この拡大操作を複数の非直交座標系に対して行う際,基底変換が必要である,と説明する。伝えるべきことは,直感的解釈として,この対角行列で表される拡大マシンの,各軸方向への倍率が固有値であり,2次元の場合,拡大操作行列の2つの列ベクトルを作る面積が行列式であり,その両者の値は基底を変えても不変,ということである。この教授法を使って,主成分分析を比喩的に説明した。主成分分析とは,その分散共分散行列の固有値を求め,固有値を固有ベクトル方向のデータの分散の度合いと解釈する分析法である。固有ベクトル方向に拡大した様子を分析することが,主成分分析の目的である,と説明する。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009559597
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00038827
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/024812100
URL
http://hdl.handle.net/10959/2988
ID情報
  • ISSN : 0016-3953
  • CiNii Articles ID : 110009559597
  • CiNii Books ID : AN00038827

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