2002年
Panic Disorderの脳波と体性感覚誘発電位
心身医学
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- 巻
- 42(10), 669-675
- 号
- 10
- 開始ページ
- 669
- 終了ページ
- 675
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.15064/jjpm.42.10_669
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本心身医学会
パニック障害の生理学的特徴を評価するために,脳波および正中神経の機械的刺激による体性感覚誘発電位(SER)を用いて,患者18名と健常者11名について検討を行った.パニック障害は12名の広場恐怖非合併群と6名の広場恐怖合併群に分類された.SERの測定は,安静時と過呼吸負荷開始3〜4分時,過呼吸5分終了直後の3回行った.SERは過呼吸負荷時においてN2とP3,N3頂点潜時が,安静時より有意に延長していた.また,過呼吸により,広場恐怖非合併群ではSER頂点潜時が延長する例が8例と多かった.一方,広場恐怖合併群では4例で脳波に徐波が誘発され,3例でSER電位が消失したことから,広場恐怖の合併したパニック障害は生理学的な脆弱性が強いことが示唆された.以上から,パニック障害では血液中CO_2分圧の低下に対して過敏に機能的変化が出現し,脳波やSERを用いることで,この変化を高率に評価することが可能であり,診断に有用であると考えた.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.15064/jjpm.42.10_669
- ISSN : 0385-0307
- CiNii Articles ID : 110001125383
- CiNii Books ID : AN00121636