共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

肺がんにおける癌関連遺伝子MYNNとp53の相互制御機構の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K08668
体系的課題番号
JP21K08668
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

これまでに申請者は、マウス尾静脈接種実験を行い、MYNN過剰発現細胞では肺への癌細胞の浸潤および定着が亢進すること、MYNN発現抑制細胞では浸潤および定着が抑制されることを発見した。またMYNNとp53が直接結合していること、DNA損傷刺激によるp53の活性化でMYNNタンパク質量が減少すること、MYNN過剰発現でp53およびp21が減少すること、MYNN抗体を用いたクロマチン免疫沈降 (ChIP)でMYNNがいくつかのp53標的遺伝子の調節領域に結合することを発見した。
まずp53によるMYNNの発現調節機構を転写制御および転写後抑制から検証した。p53の過剰発現に伴いMYNN mRNAは僅かながら減少がみられたため、MYNNの調節領域・遺伝子領域に存在するp53レスポンスエレメント (p53RE)を同定し、それらp53REをルシフェラーゼレポータープラスミドにクローニングする。p53-wtをもつA549・H460ヒト肺腺癌細胞に構築したルシフェラーゼレポータープラスミドを導入し、エトポシド等のDNA切断型抗がん剤でp53を活性化させた後、ルシフェラーゼ活性を計測した。その結果では有意差は確認されなかったが引き続き検証を行う。また、p53活性化に伴い発現誘導されるmicroRNA (miRNA)が報告されており、申請者は、これらmiRNAの標的配列をMYNN mRNA-3’UTR上で確認している。p53活性化後、miRNAの発現亢進をTaqMan miRNAアッセイで、MYNNタンパク質発現低下をウェスタンブロット法で検証した。miRNA発現ベクターとMYNN-3’UTRの標的配列(wt/mut)をもつルシフェラーゼレポータープラスミドをそれぞれ構築してルシフェラーゼ活性を計測した。その結果、1つのmiRNAによる転写後抑制が確認された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K08668
ID情報
  • 課題番号 : 21K08668
  • 体系的課題番号 : JP21K08668