2009
急性心筋炎に伴う多剤抵抗性心室頻拍に対してアミオダロン静注が有効であった乳児の1例
PROGRESS IN MEDICINE
- Volume
- 29
- Number
- Suppl.1
- First page
- 609
- Last page
- 613
- Language
- Japanese
- Publishing type
- Publisher
- (株)ライフ・サイエンス
18ヵ月女児。発熱、嘔吐、下痢が出現した。哺乳がなくなり、ぐったりしているために近医を受診し、心電図にて頻脈性不整脈を指摘され、紹介受診した。発熱・腸炎などの感染症状や全周性の左室壁運動低下、急性心不全、さらに心筋逸脱酵素の上昇や頻脈性不整脈といった所見から、急性心筋炎と診断した。頻脈性不整脈のコントロールが困難で、血行動態は次第に不安定となったため、鎮静ならびに人工呼吸管理を行い、経皮的心肺補助装置を留置した。アミオダロンを開始し、頻拍は速やかに停止し、洞調律への復帰を認めた。急性心筋炎の治療としては、γグロブリン大量療法とステロイドパルス療法を施行した。徐脈傾向とQT延長の遷延に対して恒久的ペースメーカーを植え込み、軽快退院した。
- ID information
-
- ISSN : 0287-3648
- ISBN : 9784898013120
- Ichushi Web ID : 2009252094