論文

2018年2月

眼球運動障害を呈し、弱視治療により良好な視力を得た朝顔症候群の1例

眼科臨床紀要
  • 松尾 純子
  • ,
  • 菅澤 淳
  • ,
  • 戸成 匡宏
  • ,
  • 西川 優子
  • ,
  • 細木 安希子
  • ,
  • 濱村 美恵子
  • ,
  • 稲泉 令巳子
  • ,
  • 池田 恒彦

11
2
開始ページ
129
終了ページ
132
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
眼科臨床紀要会

背景:眼球運動障害を呈し、弱視治療によって良好な視力を得ることができた朝顔症候群の1例を経験したので報告する。症例:4歳、男児。健診にて内斜視を疑われ、当科紹介。初診時右眼視力=1.2、左眼視力=0.4(0.6)、眼位は近見6Δ内斜位、4Δ左上斜位、遠見8Δ外斜視、6Δ左上斜視、左眼下斜筋過動、左眼の外上転障害を認めた。頭部MRI検査で左眼球後視神経肥大を認めた。眼底検査で右眼には異常認めず、左眼視神経乳頭の拡大、視神経乳頭周囲の網脈絡膜萎縮、網膜血管の走行異常がみられ、朝顔症候群と診断した。Moore-Johnson(MJ)変法と健眼遮閉による弱視治療を施行し、1年後に左眼矯正視力1.2となった。結論:朝顔症候群では、視力予後不良な症例も多いが、本症例ではMJ変法と健眼遮閉で良好な視力を得ることができた。また、球後視神経肥大による眼窩内での可動制限による眼球運動障害を呈したと考えられた。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 1882-5176
  • 医中誌Web ID : 2018169953

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