2002年
インタラクティブコンピュータミュージックの制作と作品の検討-「竹管の宇宙」を題材として
情報処理学会論文誌
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- 巻
- 43
- 号
- 2
- 開始ページ
- 310
- 終了ページ
- 319
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
インタラクション技術とその応用研究という位置づけで,インタラクティブコンピュータミュージック作品の制作,公演を行ってきた.本論文では,その具体事例として「竹管の宇宙」プロジェクトを採り上げるものとする.まずそこで開発した制作環境のハードウェア,ソフトウェア両方について述べる.次に実際の作品におけるコンセプトやストーリー,演奏システム,使われる演奏技法について解説を行う.また,作品制作に対する評価の目的で制作・公演に対して緊張感という観点から考察を行った.ここでは実際に行われたコンサートにて奏者の生理指標を計測し,考察のための客観データとした.これに関係して開発した自律神経系生理指標を計測するシステムについても述べる.考察に際しては,演奏場面による奏者の緊張状態の変化や,楽曲の持つ緊張感と生理的緊張状態の違いについて,奏者の内観も踏まえながら現時点で得られている知見を述べ,今後の作品とその制作手法への応用について考察を行った.