水野 博子

J-GLOBALへ         更新日: 18/11/22 03:23
 
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研究者氏名
水野 博子
所属
明治大学
部署
文学部
職名
専任教授
学位
Dr. phil.(グラーツ大学), 修士(学術)(東京大学), 学士(国際関係学)(津田塾大学)
科研費研究者番号
20335392

研究分野

 
 

経歴

 
2004年10月
 - 
2005年3月
龍谷大学 非常勤講師
 
2004年4月
 - 
2005年3月
立命館大学 非常勤講師
 
2006年4月
 - 
2006年9月
神戸市外国語大学 非常勤講師
 
2003年4月
 - 
2003年9月
神戸大学 非常勤講師
 
2007年10月
 - 
2008年2月
神戸大学 全学共通教育部 非常勤講師
 

学歴

 
1996年10月
 - 
2000年2月
グラーツ大学 Die Geisteswissenschaftliche Fakultät Geschichte
 
1996年4月
 - 
2000年3月
東京大学 総合文化研究科 地域文化研究専攻
 
1993年4月
 - 
1996年3月
東京大学 総合文化研究科 地域文化研究専攻
 
1989年4月
 - 
1993年3月
津田塾大学 学芸学部 国際関係学科
 

委員歴

 
2016年10月
 - 
2017年9月
現代史研究会  運営委員会委員長
 
2014年11月
 - 
2015年10月
現代史研究会  運営委員会委員長
 
2009年8月
 - 
2016年8月
国際リンツ会議  国際幹事
 

論文

 
戦後初期オーストリアにおける国民形成のダイナミズム――戦争犠牲者援護政策にみる妥協の論理
思想   2018年8月号(1132) 126-147   2018年7月   [招待有り]
戦後オーストリアにおける戦犯追及のゆくえ : 国家反逆罪と人民裁判
歴史学研究   (896) 1-21, 52   2012年9月   [査読有り]
本論文は、第二次大戦後、「オーストリア国民」国家がいかにして国家再建・国民統合の課題を克服したかを扱った研究である。とりわけ戦犯訴追を担ったオーストリア人民裁判の役割に注目し、国民問題とナチ・戦争責任問題の結節点ともいうべき「国家反逆罪」訴追の実態とその質的変容を追究した。そして、内発的冷戦の進行と反共主義の浸透に伴って、「オーストリア国民」が「犠牲者国民」として再定義されるプロセスを論じた。
「《神の誉れとなり、隣人の守りとならん》――近代オーストリアの有志消防団にみる郷土愛の醸成と帝国ナショナリズム――」
本論文は、19世紀後半以降、ハプスブルク君主国(ライタ以西)全土に普及した有志消防団の実態と歴史的意義を検討した実証研究である。ここでは消防団エリートが描いた理想と現実との「ズレ」に着目し、日々の活動を介して醸成された「郷土愛」が、やがて「帝国ナショナリズム」へと接続する様子を明らかにした。そして「官」と「民」のはざまで、消防団が体制に接近せざるを得ない論理とメカニズムの解明を試みた。
『東欧史研究』第35号 (東欧史研究会), pp. 25-43.   (35) 25-43   2013年3月   [査読有り]
戦後初期オーストリアにおける「アムネスティー(恩赦・忘却)政策」の展開
オーストリアの戦後は、従来、自国の元ナチを社会的に排除した時代であると理解されてきた。しかし本稿が示したように、戦後初期から恩赦による小物ナチ(元ナチ)の再統合と過去の忘却を試みる政策が追求されていた。アムネスティー政策とは恩赦と忘却を同時に促進する政策として捉えるべきであり、この過程を経て、加害者・共犯者としての小物ナチの多くが「犠牲者国民」へと統合されたことを明らかにした。
東欧史研究   24 3-26   2002年3月   [査読有り]
消防団の戦争――第一次世界大戦期オーストリアの経験と遺産――
駿台史学   (第154号) 113-145   2015年3月   [査読有り]
第一次世界大戦期オーストリアにおいて、有志消防団協会がどのような形で戦争に協力したかを扱った論考。その際、結成当初は社会的認知度も決して高くなかった消防団が強い郷土愛―祖国愛の担い手として、全国組織へと拡大発展し、次第に自治体の中で存在感を強める過程を解明。そして、兵士として戦地に赴いた者が消防団員としても戦争を経験し、その遺産として団員の死を悼む文化が生まれる様子を論じている。

Misc

 
161 オーストリアにおける労働者の反ファシズム闘争(1934年2月)
『世界史史料10 20世紀の世界I ふたつの世界大戦』   第10巻 266-268   2006年12月   [査読有り]
「民主主義とは何か、根源的な問い――政治文化史にも踏み込もうとする意欲的な仕事――」(書評:近藤孝弘『政治教育の模索』名古屋大学出版会、2018年)
水野博子
『図書新聞』   (第3376) 6-6   2018年11月   [依頼有り]
Die Überwindung der Moderne“?: Die Krisenlösung der 1930er Jahre in Japan“ (Teil I)
『〈文化〉の解読(13)――文化とコミュニティ――』(言語文化共同研究プロジェクト2012)   11-20   2013年6月
Die Überwindung der Moderne“?: Die Krisenlösung der 1930er Jahre in Japan“ (Teil II)
『〈文化〉の解読(14)――文化と公共性――』(言語文化共同研究プロジェクト2013)   11-20   2014年5月
書評:大津留厚他著『民族(近代ヨーロッパの探求⑩)』(ミネルヴァ書房、2003年11月刊)
『西洋史学』   (第215号) 255-259   [査読有り][依頼有り]

書籍等出版物

 
大津留厚/河野淳/岩崎周一との共編著 (担当:監修)
昭和堂   2013年5月   ISBN:9784812213155
きわめて複雑で巨大な広がりをもつハプスブルク家の全貌に迫り、ヨーロッパ史の迷宮にあかりをともす(本書紹介より)。
教養のための現代史入門
小澤卓也/田中聡 (担当:監修)
ミネルヴァ書房   2015年6月   ISBN:9784623072637
本書は,現代史に対する関心の高さに応えるため,第二次世界大戦後の世界各地が相互に影響を与えあいながら紡いできた歴史を,五つの時期区分と四つの地域に大別しつつ縦横に縫合した刺激あふれる現代史入門である(本書紹介より)。
石田勇治・福永美和子(編)
勉誠出版   2016年8月   
反ナチ抵抗運動の闘争者を顕彰したマウトハウゼン元強制収容所跡記念施設と、両次大戦で落命した者たちを想起するための戦没者記念碑の役割について比較検討し、オーストリア国民の記憶文化の変容をたどった論考。4か国占領期のオーストリアにおいて、マウトハウゼン記念施設の忘却と、戦没者記念碑の想起を通じて、オーストリア国民の領域が再編されながら「犠牲者化」に向かう過程を、特に文化史的な視角から論証している。
Jie-Hyun Lim/ Barbara Walker(eds.)
Palgrave Macmillan: Basingstoke/New York   2014年1月   
Michael Kim/Michael Schoenhals/ Kim Yong-Woo(eds.)
Palgrave Macmillan: Basingstoke/New York   2013年11月   

講演・口頭発表等

 
1945年以後のオーストリアにおける国民創出の試み ――戦争犠牲者援護政策を例に――
第67回日本西洋史学会   2017年5月21日   第67回日本西洋史学会準備委員会
本報告の目的は、第二次世界大戦後の国家再編過程において、「オーストリア国民」が「犠牲者国民」として創出されるための政治イデオロギーと、これらの試みが成立するための諸条件を解明することにある。その際、1945年以後に整備された「戦争犠牲者扶助(Kriegsopferversorgung)」政策の史的展開に着目し、「戦争犠牲者」という社会カテゴリーに分類された人々が、いかにして戦後のオーストリア社会=オーストリア国民に統合されたかを明らかにする。そして、彼ら、彼女らの国民統合の過程で、「犠牲者...
„Soziale Integration oder nationaler Kompromiß?: Zur Entwicklung der österreichischen Kriegsopferversorgungspolitik nach 1945“
KONSTRUKTIVE UNRUHE   2016年6月10日   Österreichischer Zeitgeschichtetag 2016 | Graz
Im vorliegenden Referat wird die historische Entwicklung der Kriegsopferfürsorgepolitik in Österreich nach 1945 behandelt. Es geht dabei um die österreichische Nationsbildung nach dem Zweiten Weltkrieg. Geht man davon aus, dass die Nationsbildung ...
Das Europabild in Japan [招待有り]
Forum: Die Kultur Europas – Eine Vision?   2016年5月9日   Land Steiermark, Austria
Limits and Possibilities of Transnational Approaches: Brief Remarks on the Transnational Challenges to National History Writing, vol. IV [招待有り]
Review Forum for the Writing the Nation Series   2016年4月23日   CGSI at Sogang University
「神の誉れとなり、隣人の守りとならん。オーストリア有志消防団協会にみる自由主義の経験」
第59回日本西洋史学会近代史部会個別報告   2009年6月   第59回日本西洋史学会

Works

 
「国家の長い影の考察とミクロな視点からの社会構造史(エルンスト・ハーニッシュ著岡田浩平訳ウィーン/オーストリア二〇世紀社会史1890-1990、三元社、2016年書評)」
その他   2017年10月
青いウィーン
その他   2016年1月
Hiroko Mizuno   その他   2018年11月
近代以降のオーストリアにおいて有志消防団協会は、自由主義的な結社の一つとして、広く普及した。オーストリア西部のホーエンエムスでも19世紀後半に同様の結社が作られ、そこにはユダヤ教徒も参加していた。しかし、ユダヤ共同体が徐々に縮小し、ナチ時代の迫害によって完全に消滅するとユダヤの記憶を想起させるものも失われ、そこに残されたシナゴーグは消防会館として再利用されたのである。1980年代以降ようやくユダヤの記憶が掘り起こされると、消防団は別の場所に新たな拠点を得る一方、シナゴーグは再度ユダヤの歴史...

競争的資金等の研究課題

 
青いウィーンにみる「最底辺」社会層の生活史―「下」からのグローバルヒストリー研究
日本学術振興会: 基盤研究B
研究期間: 2016年4月       代表者: 水野博子
本研究の目的は、社会民主主義的な「赤いウィーン」から新自由主義的な「青いウィーン」へと変容する史的展開を、「最底辺」社会層の生活史に着目して検討することにある。特にユーゴ戦争以後に故郷を離れ、ウィーンに定住化した「移民的背景を持つ人々」が、1990年代以降急速に進んだ新自由主義的な構造改革の時代をどのように生きたかについて、社会史的観点から解明する。その際、労働市場の流動化、越境する労働ネットワーク、「最底辺」化する女性たち、「最底辺」社会層の住空間再編、共生の技法論の5つの論点に着目し、...
戦後オーストリアにおける戦争犠牲者援護法の制定過程と国民福祉に関する研究
日本学術振興会: 挑戦的萌芽研究
研究期間: 2015年4月 - 現在    代表者: 水野博子
本研究の目的は、戦時中ナチ体制下に置かれ、戦争経済システムへと統合されていたオーストリアが、国家再建・国民統合を進める際にどのような戦後補償制度を整備したかをあきらかにすることにある。とくに戦争時の爆撃や出兵によって被害を受けた者とその遺家族など国民の大部分を包含する立法であった「戦争犠牲者扶助法」の制定過程に着目し、「戦時福祉体制(Warfare System)」から「国民福祉体制(National Welfare System)」へと転換する筋道とその論理を探求する。また、同法によって...
冷戦期オーストリアにおける人民裁判と戦犯訴追―国家反逆罪と国民問題
日本学術振興会: 挑戦的萌芽研究
研究期間: 2012年4月 - 2015年3月    代表者: 水野博子
本研究では、戦後オーストリアの人民裁判におけるナチ・戦犯訴追の実態について、国家反逆罪に焦点を当てて検討した。その結果、1)戦犯訴追の一環として設けられた国家反逆罪は、帝政期以来の国民問題と深く関連したものであったこと、2)内発的な冷戦対立が進み、国内の政治的布置が変容するするにつれ、戦犯の免罪が可能となったこと、3)これらの政策は、オーストリア国民の再形成過程の一部として理解できること、を明らかにした。
近代オーストリアの自由主義と郷土愛の醸成における有志消防団協会の歴史的役割
日本学術振興会: 挑戦的萌芽研究
研究期間: 2007年4月 - 2009年3月    代表者: 水野博子
本研究課題では、消防団協会の活動を通して醸成されていく郷土愛が、市民的価値としての愛国心へと転換するメカニズムについて、総合的な観点から検討を行った。その際、そうした愛国心の醸成とのかかわりにおいて、いかにして自由主義を体現していたはずの市民的ボランティア組織が、郷土の社会秩序全般を担う存在として、官憲権力に次ぐ重要な位置を占めるようになったかについて考察した。特に、郷土愛から愛国心へと読み替えられていく1900年前後の時代を中心に、収集した史料から有志消防団とドイツナショナルなアソシエー...
1945年以後の日本・オーストリア両国における「記憶の文化」形成に関する比較研究
日本学術振興会: 若手研究(A)
研究期間: 2002年4月 - 2005年3月    代表者: 水野博子
本研究の目的は、1945年以後のオーストリアと日本の戦時期をめぐる「記憶の文化」のありかたがどのように形成され、また変容してきたかを歴史的に研究することにあった。なかでも、記憶の諸相を「個人-集団-社会」という現代的なつながりの中で考察することを試み、記憶の複数性が持つ問題性とその可能性について検討した。そのために行った研究は次のとおりである。
1.オーストリアについては、マウトハウゼン元強制収容所記念施設、戦没者記念碑群、ユダヤ人迫害についての史料収集をオーストリア本国において行い、常に...