2018年4月 - 2022年3月
異質性を考慮した因果効果の推定法の開発とその応用
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究の研究目的はルービン因果モデルの枠組みを拡張し、店舗と消費者、病院と患者、クラスと生徒のような階層性のあるクラスターデータにおける因果効果の異質性や、同一個人でも何らかの要因により介入効果が異なる個人レベルの効果の異質性について統一的なモデル表現を行い、既存手法で生じるバイアスを回避する効率的な推定法を開発することを目的としている。
昨年度は当初研究計画での理論研究のうち特にpotential outcome間の同時分布の識別条件とその推定方法についての研究を中心的に実施した。この同時分布が識別可能な場合には異質性の指標であるquantile treatment effectなど様々な因果効果の量が識別可能となるため、非常に重要である。ここでの研究によってこれまで識別できなかった量の識別と推定が可能になることがわかり、応用にも非常に有用な基礎的理論研究が得られたと考えている。
その結果についてはarXivにディスカッションペーパーとして2編掲載し、それぞれ著名学術誌に投稿中である。
加えて、偏りのあるデータの特殊形態であるbiasd sampling、および回帰不連続デザインにおいて新しい推定法の導出を行った。
昨年度は当初研究計画での理論研究のうち特にpotential outcome間の同時分布の識別条件とその推定方法についての研究を中心的に実施した。この同時分布が識別可能な場合には異質性の指標であるquantile treatment effectなど様々な因果効果の量が識別可能となるため、非常に重要である。ここでの研究によってこれまで識別できなかった量の識別と推定が可能になることがわかり、応用にも非常に有用な基礎的理論研究が得られたと考えている。
その結果についてはarXivにディスカッションペーパーとして2編掲載し、それぞれ著名学術誌に投稿中である。
加えて、偏りのあるデータの特殊形態であるbiasd sampling、および回帰不連続デザインにおいて新しい推定法の導出を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 18H03209
- 体系的課題番号 : JP18H03209
この研究課題の成果一覧
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論文
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行動計量学 50(2) 2023年9月 査読有り最終著者責任著者
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Joint modeling of effects of customer tier program on customer purchase duration and purchase amountJournal of Retailing and Consumer Services 66 2022年5月 査読有り最終著者責任著者
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Proceedings of the AAAI Conference on Artificial Intelligence 36 2022年 査読有り最終著者
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Stat 10(1) e350 2021年12月 査読有り最終著者責任著者
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Journal of Business & Economic Statistics 39(3) 622-635 2021年7月3日 査読有り責任著者
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行動計量学 47(1) 27-40 2020年3月 査読有り最終著者責任著者
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マーケティング・サイエンス 28(1) 7-27 2020年 査読有り最終著者責任著者
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Journal of Advertising 48(5) 1-19 2019年10月20日 査読有り最終著者責任著者