2017年7月
頭頸部癌患者における化学放射線療法による口腔粘膜炎の重症度を予測する因子
日本口腔感染症学会雑誌
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- 巻
- 24
- 号
- 1号
- 開始ページ
- 9
- 終了ページ
- 13
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (一社)日本口腔感染症学会
術後追加療法として化学放射線療法(CRT)を行った口腔癌21例、中咽頭癌26例の計47例(男33例、女14例、平均年齢59.9歳、範囲16〜76歳)を対象に、頭頸部癌に対するCRT中の口腔粘膜炎の重症度を予測する因子について、後ろ向きに検討した。CRT中に出現した口腔粘膜炎のGrade別はGrade 2が40例(85.1%)、Grade 3が7例(14.9%)であり、背景因子の比較では栄養学的予後指数(PNI)に有意な群間差を認めた。また、Grade 3出現例ではGrade 2出現例よりも末梢血総リンパ球数、血清アルブミン濃度が有意に低値を示し、算出したCRT開始前のPNIについてROC曲線のカットオフ値は41.1で、AUC:0.86、感度:0.95、特異度:0.71であった。PNIは口腔粘膜炎の重症度を予測する因子となる可能性が示唆された。
- ID情報
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- ISSN : 1346-9150
- 医中誌Web ID : 2017377826