2020年5月
平成30年度「日本薬局方の試験法等に関する研究」研究報告 ケモメトリックスの日本薬局方への導入に関する研究
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス
- 巻
- 51
- 号
- 5
- 開始ページ
- 300
- 終了ページ
- 305
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一財)医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団
日本薬局方へのケモメトリックスの導入について検討を行った。海外薬局方におけるケモメトリックスの導入状況として、代表的な局方である米国薬局方と欧州薬局方のケモメトリックスの収載内容の調査および比較検討を行った。その結果、両局方とも、導入部、ケモメトリックスの手順、ケモメトリックスに用いられる手法、用語集その他の四つのパートから構成されていた。試験のバリデーションにおけるモデルの評価においてはSpecificity、Linearity、Range、Accuracy、Precision、Robustnessが必要であることが記載されていた。また、日本薬局方の試験のなかで、現状ケモメトリックスが適用される機会が多いPAT(Process Analytical Technology)を用いた製剤均一性試験において、従来の規格試験法と比較した。UVとケモメトリックスの検量線比較では、相関係数は0.998、RSDは60〜140%で順に0.79、0.58、0.77、1.20、0.93であった。Root Mean Square Error of Predictionはラマン分光法の方が若干優れていたが、ほぼ同等であった。
- ID情報
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- ISSN : 1884-6076
- 医中誌Web ID : 2020276481