2008年 - 2011年
2色覚者の色覚メカニズムと色の見え方の解明-新しい色の感性への展開-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
3色覚者の見えにおける赤緑に対応する波長帯が含まれない刺激でも, 2色覚者は赤や緑の色名応答を行い,その際の各色票と各色名の対応は,通常刺激呈示とほぼ一致した。2色覚者の赤緑の色名応答には,対応する光波長帯が必要無いことを示すこの結果は,色の見えにおいて,赤緑反対色出力が微弱あるいはほぼ無いという仮説によく一致し,その代替として刺激強度情報を色判断に有効に利用していることも直接的に明らかにした。2色覚者がハイブリット錐体や桿体の応答を利用して, 3色覚者とほぼ同じ色の見え(クオリア)を形成しているという仮説を否定する結果である。
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 20300081
- 体系的課題番号 : JP20300081