2005年
HFレーダーによる東京湾のM2潮流観測
沿岸海洋研究
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- 巻
- 43
- 号
- 1
- 開始ページ
- 51
- 終了ページ
- 60
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本海洋学会沿岸海洋研究部会
東京湾において最も支配的な流れの一つであるM2潮流の空間分布をHFレーダー観測によって求めた.HFレーダーと超音波式流速計観測結果から求めたM2潮流楕円を比較した結果,潮流楕円の精度は観測海域とHFレーダーとの距離やビーム交差角度の影響を強く受けることが明らかとなった.これはHFレーダー視線方向の調和定数に誤差が含まれていたためである.4台のHFレーダー観測結果を同時に調和解析することによって,現時点での湾内におけるほぼ妥当なM2潮流分布を得ることができた.このことは,東京湾全域における潮流分布を同時に精度良く把握するためには,すくなくとも4局以上のHFレーダーが必要であることを示唆している.M2潮流の位相は,湾内のほぼ全域で60-70°の範囲であるが,富津岬沖で20-40°程度位相が進んでいる.また,既往の研究結果に見られるような湾の西側に比べて湾の東側で位相が進んでいる様子は,本解析結果には明確な形では現れなかった.
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1342-2758
- CiNii Articles ID : 110007999346
- CiNii Books ID : AN10492259