新潟市歯科医師会では、昭和55年より口腔健康増進イベントを毎年開催している。日本歯科大学新潟病院いき息さわやか外来では、創設当初より参加して口臭測定を行なっている。平成27年と28年の「歯と口の健康フェア」参加者のうち口臭測定に参加された376名に対し、口臭測定とアンケート調査を行なった。口臭については気になる、時々気になるが80%以上見られた。口臭対策としては歯磨きをよくしている、特に何もしていないというのが同程度見られた。舌清掃では歯ブラシ、舌ブラシ、ガーゼ、指等様々の方法が挙げられていた。口臭を認知できるレベルの150ppb以上は22名だった。参加者は口腔衛生に関心がある人が多いと考えられる。しかし、口臭は多少気になっているが口臭の原因や対策に関する知識については不足しているのではないかと推察された。実際に問題になるほどの口臭がある人の割合は少なかった。歯科医師は、口臭の予防や原因についての啓発を継続して行う必要があると考えた。(著者抄録)