2001年6月
脳動脈瘤クリッピング術後に血漿コルチゾール高値を伴うせん妄を認めた1例
Journal of Nara Medical Association
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- 巻
- 52
- 号
- 2-3
- 開始ページ
- 100
- 終了ページ
- 105
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 奈良医学会
症例は70歳時に前立腺癌と胃癌の手術,74歳時に左中大脳動脈瘤クリッピング手術を施行された.注察妄想,意欲低下,認知機能障害など,せん妄に随伴する精神症状と,著明な血漿コルチゾール高値を認めた.せん妄状態に対して抗精神病薬を中心とした薬物療法を行った.入院前からの薬物を調査したところ,抗癌剤の合成エストロゲン剤(fosfestrol)を服用していた.この薬剤を中止し,haloperidolの投与を開始した.入院4週目には,殆ど意識清明で活動性も上昇して意欲もでてきた.その後,定期的な外泊で自宅療法も可能となった為退院した.長期的なステロイド剤の服用をしているケースでは,血漿コルチゾールの定期的な測定と精神症状を注意深く観察する必要があることが示唆された
- ID情報
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- ISSN : 1345-0069
- 医中誌Web ID : 2002038805