2004
長期間喫煙による気管支喘息,肺気腫の病態的変化(Cigarette smoking and pathophysiology of asthma and pulmonary emphysema)
岡大三朝医療センター研究報告
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- Volume
- 75,74-87
- Number
- 75
- First page
- 74
- Last page
- 87
- Language
- English
- Publishing type
- Publisher
- 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター
長期間喫煙による気管支喘息および肺気腫の病態的変化について検討した. 1)吸入抗原に対する特異的IgE抗体の陽性率,気道過敏性,白血球のLTB4産生能はいずれも,喫煙例で非喫煙例に比べ有意の亢進を示した.また,喫煙例では,非喫煙例に比べ,FEV1%や%DLcoは有意の低下,%RVは有意の増加傾向を示した. 2)喘息と肺気腫の比較では,IgEにmediateされるアレルギー反応は,喘息の非喫煙例や肺気腫に比べ,喘息の喫煙例で有意の亢進が見られた. 3)%FEV1,FEV1,%DLco値はいずれも喘息の非喫煙例で,肺気腫と比べ有意に高い値を示したが,%DLcoと%RV値には,喘息の喫煙例と肺気腫の間に有意の差は見られなかった. 4)肺のHRCT上の%LAAは,肺気腫において,喘息の喫煙例,非喫煙例いずれよりも有意に高い値を示した.以上の結果からも,長期間の喫煙は喘息や肺気腫の病態に影響を与えることが示唆された
- ID information
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- ISSN : 1348-1258
- Ichushi Web ID : 2005233020