共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

歯の移動により生じる歯根吸収に対するHSP72の影響と歯根吸収抑制剤の検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K09847
体系的課題番号
JP18K09847
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

本研究の目的は、矯正力が引き起こす歯根吸収に対するHSP72の影響の解明と、HSP72の選択的機能阻害分子であるPifthrin-μが歯根吸収の抑制剤になり得るか検討することである。平成30年度は、培養細胞を用いた研究(in vitro)を行う計画であったが、これまでの研究の流れから、令和元年度に予定していた実験動物を用いた研究(in vivo)を行った。
12週齢Wistar系雄性ラット(n=40)の上顎第一臼歯をニッケルチタン製のクローズドコイルスプリングを用いて10gの力で近心方向に移動した。実験群には移動開始前日からHSP72の機能抑制分子であるPifithrin-μ(3mg/kg)を、対照群には偽薬を、実験期間中、隔日腹腔内に投与した。移動開始6時間(n=10)、24時間後(n=10)に過量の3種混合麻酔薬を投与して、実験動物の苦痛を軽減させて屠殺、還流固定を行い、上顎骨を採取した。その後脱灰、パラフィン包埋を行い、薄切切片を作製。その他の個体は、実験開始7日および14日に麻酔下で上顎歯列の印象採得を行い、石膏模型を作製した。その後、石膏模型はマイクロCT撮影を行った。実験開始21日後に過量な麻酔下のもと屠殺、還流固定を行い、上顎骨を採取した。採取した上顎骨のマイクロCT撮影を行い、脱灰、パラフィン包埋を行い、薄切切片を作製した。
現在、得られたマイクロCT画像による歯の移動量や形態の評価を行っている。また、薄切切片を用い、組織学的検討および免疫組織学的検討を行っている。本年度は、in vitroの研究も同時に行う予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K09847
ID情報
  • 課題番号 : 18K09847
  • 体系的課題番号 : JP18K09847