2018年4月 - 2022年3月
微小重力実験による小天体レゴリス上のクレータースケール則の構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
前年度に引き続き、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所の共同利用により、縦型式二段銃の真空チャンバー内で組み立てた模擬低重力衝突実験装置を用いて高速度衝突クレーター実験を行った。
弾丸と標的は前年度から種類を増やした。直径 1 mmのガラス球および 4.8 mmのポリカーボネイト球の二種類を弾丸として用い、標的には粒径約 400 ミクロンの硅砂、約 40 ミクロンのガラスビーズとアルミナ粒子の三種類を用いた。粉体標的を入れた容器はレールに沿って落下させ、容器にとりつけた加速度計で落下加速度を測定した。500 Paに減圧した真空チャンバー内で、模擬重力 0.04 ~ 0.07 G、衝突速度 1.2 km/s で実験を行った。
硅砂標的のクレーター直径は、低重力下で 1 G下より大きくなり、重力加速度への依存性も先行研究で示されていた値と調和的な結果が得られた。一方で、珪砂に比べて付着性が強いガラスビーズ標的とアルミナ粒子標的では、1 G下と低重力下でクレーター直径に大きな違いが見られなかった、すなわち、クレーター形成における標的の強度の効果が確認された。真空チャンバー内で標的容器に取り付けて撮影を行うデジタルカメラの試験も行った。
遠心法による粒子付着力の実測結果に基づきクレーター実験に用いた粉体層の引張強度を推定し、強度支配域のクレータースケーリング則の検討を行った。また、それに基づいてレゴリス粒子で覆われた小惑星でのクレーター形成について議論した。
弾丸と標的は前年度から種類を増やした。直径 1 mmのガラス球および 4.8 mmのポリカーボネイト球の二種類を弾丸として用い、標的には粒径約 400 ミクロンの硅砂、約 40 ミクロンのガラスビーズとアルミナ粒子の三種類を用いた。粉体標的を入れた容器はレールに沿って落下させ、容器にとりつけた加速度計で落下加速度を測定した。500 Paに減圧した真空チャンバー内で、模擬重力 0.04 ~ 0.07 G、衝突速度 1.2 km/s で実験を行った。
硅砂標的のクレーター直径は、低重力下で 1 G下より大きくなり、重力加速度への依存性も先行研究で示されていた値と調和的な結果が得られた。一方で、珪砂に比べて付着性が強いガラスビーズ標的とアルミナ粒子標的では、1 G下と低重力下でクレーター直径に大きな違いが見られなかった、すなわち、クレーター形成における標的の強度の効果が確認された。真空チャンバー内で標的容器に取り付けて撮影を行うデジタルカメラの試験も行った。
遠心法による粒子付着力の実測結果に基づきクレーター実験に用いた粉体層の引張強度を推定し、強度支配域のクレータースケーリング則の検討を行った。また、それに基づいてレゴリス粒子で覆われた小惑星でのクレーター形成について議論した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K03723
- 体系的課題番号 : JP18K03723
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
Icarus 404 115685-115685 2023年11月 査読有り最終著者
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Journal of Geophysical Research: Planets 124(5) 1379-1392 2019年5月 査読有り
講演・口頭発表等
8-
Japan Geoscience Union Meeting 2021, online 2021年6月5日
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天体の衝突物理の解明 (XVI)/第12回スペースガード研究会、オンライン 2021年3月10日
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JpGU - AGU joint meeting 2020 virtual
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日本惑星科学会2019年秋季講演会 2019年10月 日本惑星科学会
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Japan Geoscience Union Meeting 2019 2019年5月
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