共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

微小重力実験による小天体レゴリス上のクレータースケール則の構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K03723
体系的課題番号
JP18K03723
配分額
(総額)
4,550,000円
(直接経費)
3,500,000円
(間接経費)
1,050,000円

前年度に引き続き、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所の共同利用により、縦型式二段銃の真空チャンバー内で組み立てた模擬低重力衝突実験装置を用いて高速度衝突クレーター実験を行った。
弾丸と標的は前年度から種類を増やした。直径 1 mmのガラス球および 4.8 mmのポリカーボネイト球の二種類を弾丸として用い、標的には粒径約 400 ミクロンの硅砂、約 40 ミクロンのガラスビーズとアルミナ粒子の三種類を用いた。粉体標的を入れた容器はレールに沿って落下させ、容器にとりつけた加速度計で落下加速度を測定した。500 Paに減圧した真空チャンバー内で、模擬重力 0.04 ~ 0.07 G、衝突速度 1.2 km/s で実験を行った。
硅砂標的のクレーター直径は、低重力下で 1 G下より大きくなり、重力加速度への依存性も先行研究で示されていた値と調和的な結果が得られた。一方で、珪砂に比べて付着性が強いガラスビーズ標的とアルミナ粒子標的では、1 G下と低重力下でクレーター直径に大きな違いが見られなかった、すなわち、クレーター形成における標的の強度の効果が確認された。真空チャンバー内で標的容器に取り付けて撮影を行うデジタルカメラの試験も行った。
遠心法による粒子付着力の実測結果に基づきクレーター実験に用いた粉体層の引張強度を推定し、強度支配域のクレータースケーリング則の検討を行った。また、それに基づいてレゴリス粒子で覆われた小惑星でのクレーター形成について議論した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K03723
ID情報
  • 課題番号 : 18K03723
  • 体系的課題番号 : JP18K03723

この研究課題の成果一覧

論文

  2

講演・口頭発表等

  8