2016年4月 - 2020年3月
次世代歯科用CAD/CAMシステム -顎口腔機能情報の活用-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
1.被験者の確保:本年度は、鶴見大学歯学部附属病院補綴科を受診した患者31名(低位咬合、開口、顎関節症などを含む)をあらたに被験者として確保し、延べ34回の顎運動測定を実施した。そのうち31回はCT撮影も行った。本年度までの被験者総数は76名、測定回数は延べ90回に達した。
2.顎運動測定: 昨年度、磁気ベクトル方式顎運動測定器(試作器)の高精度データ校正方法を開発しセンサ10mm移動時の絶対誤差は0.03mm、相対誤差0.3%を実現した。この結果をうけ、共同研究を実施している企業が商用試作器を製作した。商用試作器の性能評価を行った結果、従来の試作器と同等あるいはそれ以上の性能を有していることが確認できた。現在、新たに3台の試作器の製作を開始し、多施設での臨床応用試験に向けて準備を行っている。
3.咬合高径の決定法の検討:昨年度に引き続き顎運動データを解析し、下顎回転運動範囲、すなわち下顎が主として回転運動する範囲での咬合高径を変化できる可能性について検討している。具体的には、習慣性閉口路で全運動軸点の顆路が咬頭嵌合位付近に分布する開口量を指標として咬合挙上量を決定しプロビショナルレストレーションの設計に利用している。また、全運動軸が算出できない症例では、蝶番軸を顎位決定のシミュレーションに用いる方法についても検討した。
4.顎機能異常者の基準軸の検討:上記顎運動測定結果より補綴治療を必要とする31名すべての被験者で最小運動軸(Least Motion Axis; LMA)を算出することができた。LMAが算出できるが健常者とは異なる位置に分布する場合や運動範囲の差を認めた。現在はLMAが咬合高径、咬合平面の位置、咬合接触部位、咬合小面の向きと位置との関連に加えて術前術後の機能評価への応用について検討している。
5.研究成果発表:上記研究成果を論文(和文1編、英文3編)および国内学会(9演題)にて報告した。
2.顎運動測定: 昨年度、磁気ベクトル方式顎運動測定器(試作器)の高精度データ校正方法を開発しセンサ10mm移動時の絶対誤差は0.03mm、相対誤差0.3%を実現した。この結果をうけ、共同研究を実施している企業が商用試作器を製作した。商用試作器の性能評価を行った結果、従来の試作器と同等あるいはそれ以上の性能を有していることが確認できた。現在、新たに3台の試作器の製作を開始し、多施設での臨床応用試験に向けて準備を行っている。
3.咬合高径の決定法の検討:昨年度に引き続き顎運動データを解析し、下顎回転運動範囲、すなわち下顎が主として回転運動する範囲での咬合高径を変化できる可能性について検討している。具体的には、習慣性閉口路で全運動軸点の顆路が咬頭嵌合位付近に分布する開口量を指標として咬合挙上量を決定しプロビショナルレストレーションの設計に利用している。また、全運動軸が算出できない症例では、蝶番軸を顎位決定のシミュレーションに用いる方法についても検討した。
4.顎機能異常者の基準軸の検討:上記顎運動測定結果より補綴治療を必要とする31名すべての被験者で最小運動軸(Least Motion Axis; LMA)を算出することができた。LMAが算出できるが健常者とは異なる位置に分布する場合や運動範囲の差を認めた。現在はLMAが咬合高径、咬合平面の位置、咬合接触部位、咬合小面の向きと位置との関連に加えて術前術後の機能評価への応用について検討している。
5.研究成果発表:上記研究成果を論文(和文1編、英文3編)および国内学会(9演題)にて報告した。
- ID情報
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- 課題番号 : 16K11627
- 体系的課題番号 : JP16K11627
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
1-
日本デジタル歯科学会雑誌 9(3) 183-186 2020年2月 査読有り
講演・口頭発表等
9-
和元年度日本補綴歯科学会西関東支部学術大会 2020年1月11日
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一般社団法人日本歯科技工学会第41回学術大会 2019年11月3日
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The 5th Annual Meeting of the International Academy for Digital Dental Medicine, The 10th Annual Meeting of the Japan Academy of Digital Dentistry 2019年10月4日
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18th ICP & 43rd EPA joint conference 2019年9月4日
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平成30年度徳島大学歯学部同窓会関東支部講演会 2019年8月5日 招待有り
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Japanese Institute of Periodontology and Implantlogy 2019 補綴/咬合コース 2019年7月13日 招待有り
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日本顎関節学会雑誌 2019年7月1日
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日本全身咬合学会学術大会プログラム・抄録集 2018年11月25日 招待有り
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日本顎口腔機能学会 第61回学術大会 2018年9月30日