2011年 - 2014年
高等学校から大学への移行における専門教育・職業教育の有意性
日本学術振興会 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C)
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 3,380,000円
- (直接経費)
- 2,600,000円
- (間接経費)
- 780,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究の目的は、高等学校での専門教育・職業教育が学習者の進路形成に対してもつ意義について、とくに専門学科から大学への進学に焦点を当て、実証的に検討することにある。平成23年度に実施した研究の概要および成果は、以下の通りである。 第一に、平成23年2~3月に実施した予備調査の再分析を行い、その結果に基づき第一次調査を実施した。本調査では、専門学科2校、普通科1校(予備調査のみ)を対象に、生徒がカリキュラムのどの側面に有意性(意義)を見出しているかについて質問紙調査を行った。その結果、(1)専門学科の生徒は専門的な内容の学習や資格の取得といった点について専門教育の有意性を認識していること、(2)一方で、現在学んでいることと関連した分野への大学進学や現在学んでいることを深化させる分野への進学といった「現在との連続性」についての認識が、普通科と比較したとき有意に低いことが明らかになった。これは、専門学科から大学等への進学希望者が進路展望とは異なる観点から専門教育を意義づけている可能性を示唆している。この結果に基づき、平成23年11~12月、同一対象校での追跡調査を実施し、生徒の有意性の認識の時系列的な変化を検討した。現在分析中であるが、これまでのところ1年次から2年次に進級する際に専門教育に対する有意性の認識が低下するという結果が析出されている。 第二に、進学型専門高校における専門...