論文

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2009年9月

ベルリンの壁崩壊から二〇年 ― ドイツ演劇の現在

シアターアーツ
  • 新野守広

40
開始ページ
73
終了ページ
77
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
国際演劇評論家協会日本センター

1989年11月9日のベルリンの壁崩壊から20年の節目を迎えたことを機に、この20年間のドイツ語圏の演劇表現の変化をベルリンを中心に概観する。1990年に東西ドイツが再統一したことで政治的、社会的に敗者の地位を余儀なくされた東ドイツ出身者であるが、演劇の世界では逆に、1995年に亡くなったハイナー・ミュラーをはじめ、フランク・カストルフ、アイナー・シュレーフら東ドイツ出身者の活躍が目立つ。彼らは、リベラリズム一辺倒だった西ドイツの演劇に異質な感覚を持ち込み、東西ドイツにとらわれないダイナミックな舞台表現に成功した。ポレシュ、シュリンゲンジーフ、オスターマイアー、ヴァルツらの世代が台頭するきっかけともなった1989年の意味を探る。

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