ホウ素塗布型パネル検出器の特性
日本中性子科学会第22回年会
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- 開催年月日
- 2022年10月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 千葉
- 国・地域
- 日本
これまで中性子検出器の有感ガスとして使用されてきた$^{3}$Heガスは、2001年の米国同時多発テロに起因するその供給不足が顕在化して以来、その価格は依然として高止まり状態にある。このため、従来のように多くの位置敏感型$^{3}$He検出器を多数配置する分光器の建設は現実的ではない。このため、J-PARC MLFでも、次世代の実験装置あるいはTS-2の実験装置用検出器としてホウ素を使用した検出器を検討している。今回、その候補の1つとしてホウ素塗布型ストロー検出器の特性をCf線源やガンマ線源を用いて評価した。評価したのはそれぞれに直径7.5mmのストロー検出器を7本内包する直径1インチの検出器を7本配置したパネル型検出器である。その結果、本パネル型検出器の中性子検出効率は熱中性子にて15\%程度、ガンマ線感度はガンマ線エネルギー1.25MeVにて2$\times$10$^{-6}$程度であった。発表では実験の詳細な結果及びMCNPやPHITSを用いたモンテカルロシミュレーション結果についても報告する。