MISC

2011年3月

コンフリクトマップを用いた教授方略が認知的側面と動機づけ的側面に及ぼす影響 : —中学校地理の事例を通して—

教育心理学研究
  • 高垣 マユミ
  • ,
  • 田爪 宏二
  • ,
  • 中谷 素之
  • ,
  • 伊藤 崇達
  • ,
  • 小林 洋一郎
  • ,
  • 三島 一洋

59
1
開始ページ
111
終了ページ
122
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.5926/jjep.59.111
出版者・発行元
日本教育心理学会

本研究では, コンフリクトマップ(Tsai, 2000)の理論的枠組みを, 中学校2年地理「世界から見た日本のすがた」の学習内容に適用した授業を考案した。授業実践を通して, コンフリクトマップのいかなる教授方略が, 「認知的な側面」及び「動機づけ的な側面」の変化に対してどのような影響を及ぼすのかを, 探索的に検討することを目的とした。単元前後, 及び授業後の質問紙調査に基づく数量的分析と, 自由記述に基づく解釈的分析の結果, 以下に示すような変化が明らかになった。1)コンフリクトマップの「決定的な事象」において, 「先行概念(日本と世界の地理的事象の非一貫性=ミクロな理解)」と「科学的概念(地理的事象の世界規模的規則性=マクロな理解)」を関連づける教授方略によって, 「知識活用への動機づけ」が高められる。2)コンフリクトマップの「知覚的な事象」において, ITを活用し地形をシミュレーションする教授方略によって, 「合科動機づけ」が高められる。3)知識活用への動機づけ, 及び合科動機づけが促される過程で, 表面的な知識の暗記ではなく地理学習の意味を追求する「状態的興味」が高まっていく可能性が示唆された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5926/jjep.59.111
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130000999524
Web of Science
https://gateway.webofknowledge.com/gateway/Gateway.cgi?GWVersion=2&SrcAuth=JSTA_CEL&SrcApp=J_Gate_JST&DestLinkType=FullRecord&KeyUT=WOS:000291285400010&DestApp=WOS_CPL
ID情報
  • DOI : 10.5926/jjep.59.111
  • ISSN : 0021-5015
  • CiNii Articles ID : 130000999524
  • Web of Science ID : WOS:000291285400010

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