浅野 春二
アサノ ハルジ (Haruji ASANO)
更新日: 02/02
基本情報
- 所属
- 國學院大學 文学部 教授
- 学位
-
博士(文学)(國學院大學)文学修士(國學院大學)
- J-GLOBAL ID
- 200901043361820699
- researchmap会員ID
- 5000027273
わたしが中国の研究を始めたきっかけは、学部の学生だった頃に、台湾で道教の祭りを見たことでした。卒業論文の指導教授が台湾の農村で行われる儀礼の調査をする際に、わたしも同行させてもらったのですが、初めて見る道教儀礼は目、耳、鼻、皮膚に触れてくるものすべてが圧倒的でした。 儀礼は主に閉め切った廟の中で行われます。香の煙や斗灯の灯から出る油煙で、廟内は目も開けていられないほどになり、しばらくすると目が痛み涙が出るばかりか、喉や鼻も煙にやられてしまいます。儀礼は音楽の演奏を伴いますが、これも耳どころか皮膚にまで響く大音響です。道士たちのきらびやかな衣装にも驚かされます。 そして儀礼は延々と続きます。二十分から二時間ほどのプログラムが、若干の休憩を挟みながら、短くても二日半、長いものでは一週間以上にも及びます。道教儀礼には呪術的要素や演劇的要素が含まれ、見ていておもしろい部分も多い反面、単調な念誦や所作のくり返しも多く、すぐに睡魔に襲われます。睡魔と戦いながらじっと見続けているのはなかなかの苦痛でした。しかし、そうした苦痛も含めて、道教儀礼の時間・空間に身を置くことがわたしには非常に心地よく、楽しく思えました。 その後わたしの興味は道教の儀礼に傾き、その研究を専門とするようになりましたが、台湾での本格的な調査を開始したのは、はじめて道教の祭りを見てから八年も経ってからのことでした。自分の進むべき道を自覚するのに随分と時間がかかったものです。何の考えもなく台湾へ行ったことが、後になって気が付くと、自分にとって大きな意味を持つことになっていたのでした。 皆さんも機会があれば、実際に中国大陸や台湾に出かけてみてください。さまざまな発見があるかもしれません。中国文化は奥深さと、計り知れない広がりとを秘めています。何か心惹かれることに出会えるかもしれません。
研究分野
1経歴
6-
2002年 - 2007年
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1999年 - 2002年
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1997年 - 2000年
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1996年 - 1999年
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1991年 - 1997年
-
1995年 - 1996年
学歴
2-
- 1991年
-
- 1983年
受賞
1-
2006年
論文
87-
新國學 (復刊第14号) 31-47 2022年12月1日
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儀礼文化学会紀要 (第9・10号) 25-56 2022年3月30日 招待有り
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瑶族文化研究所通訊 (第8号) 89-94 2021年7月27日
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儀礼文化学会紀要 (7・8) 179-196 2020年3月30日 査読有り
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儀礼文化学会紀要 (6) 2-42 2018年3月30日 査読有り
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儀礼文化学会紀要 (5) 8-43 2017年3月30日 査読有り
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國學院中國學會報 62 106-127 2016年12月 査読有り
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國學院雜誌 = The Journal of Kokugakuin University 117(11) 223-243 2016年11月
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廣田律子編著『ミエン・ヤオの歌謡と儀礼』 221-246 2016年4月20日
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儀礼文化学会紀要 : 儀礼文化 (3・4) 102-125 2016年3月30日
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『國學院中國學會報』 61(61) 45-68 2015年12月25日 査読有り
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『瑤族文化研究所通訊』 (5) 52-63 2015年3月23日
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『國學院雑誌』 116(第116巻第2号) 1-17 2015年2月15日 査読有り
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國學院中國學會報 60(60) 44-63 2014年12月25日 査読有り
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國學院中國學會報 59(59) 42-59 2013年12月 査読有り
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儀礼文化学会紀要 : 儀礼文化 (1) 133-162 2013年3月30日
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國學院中國學會報 58(58) 72-90 2013年3月 査読有り
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儀礼文化学会紀要 (1) 133-162 2013年3月 査読有り
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瑤族文化研究所 通訊 (3) 103-137 2011年11月10日
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國學院中國學會報 56(56) 44-61 2010年12月
MISC
19-
田中文雄編『冥府考―死者の世界―』 251-292 2023年3月31日
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『東方』 (441号) 28-32 2017年11月5日
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東方 (441) 28-32 2017年11月
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東方宗教 = The Journal of eastern religions (126) 1-33 2015年11月
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東方宗教 = The Journal of eastern religions (124) 1-24 2014年11月
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『東方宗教』 (第118号) 105-112 2011年11月10日
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東方宗教 (118) 105-112 2011年11月
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神道宗教 (198) 19-34 2005年4月
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春秋 (435) 20-23 2002年1月
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月刊しにか 12(9) 13-83 2001年9月
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滝川国文 16(第16号) 17-31 2000年
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月刊しにか 11(1) 110-115 2000年1月
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しにか (第10巻第9号) 118-119 1999年8月1日
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月刊しにか 10(2) 72-73 1999年2月
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月刊しにか 9(12) 76-77 1998年12月
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滝川国文 14(第14号) 29-46 1998年
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滝川国文 13(第13号) 1-12 1997年
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國學院大學日本文化研究所紀要 73 157-190 1994年
書籍等出版物
14-
堀池信夫・砂山稔編 道教研究の最先端 大河書房 2006年
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笠間書院 2005年11月1日
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笠間書院 2005年11月
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福井文雅博士古稀・退職記念論集刊行会編 福井文雅博士古稀記念論集 アジア文化の思想と儀礼 春秋社 2005年
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國學院大學日本文化研究所編 東アジアにみる食とこころ 中国・台湾・モンゴル・韓国・日本 おうふう 2004年
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宮澤正順博士古稀記念論文集刊行会編 宮澤正順博士古稀記念 東洋―比較文化論集― 青史出版株式会社 2004年
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春秋社 2003年10月30日
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春秋社 2003年
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福井文雅責任編集 東方学の新視点 五曜書房 2003年
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Daoist identity:history,lineage,and ritual.ed.by Livia Kohn and Harold D.Roth,University of Hawai`i Press. 2002年
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雄山閣出版 2000年5月1日
-
雄山閣出版 2000年
-
道教文化研究会編 道教文化への展望 平河出版社 1994年
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阿部正路博士還暦記念論文集 日本文学の伝統と創造 教育出版センター 1993年
講演・口頭発表等
119-
儀礼文化研究会 2019年2月24日 儀礼文化学会
-
國學院大學中國學會第六十回大会(於國學院大學渋谷キャンパス5201教室) 2017年6月18日 國學院大學中國學會
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國學院大學中國學會第六十回大会 2017年6月18日 國學院大學中國學會
-
第四回日米道教研究会議 2016年3月29日
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2016年3月29日 Fourth Japan-American Daoist Studies Conference 第四回日米道教研究会議Pacific Lutheran University, Tacoma, Washington
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國學院大學中國學會例会(於國學院大學渋谷キャンパス) 2016年1月9日 國學院大學中國學會
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国際シンポジウム“瑤族の歌謡と儀礼”(於神奈川大学横浜キャンパス) 2015年11月28日 神奈川大学ヤオ族文化研究所 招待有り
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儀礼文化研究会(於儀礼文化学会研修室) 2015年7月26日 儀礼文化学会
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2015年6月7日 第54回ヤオ族文化研究会(於東京学芸大学)
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2014年11月1日 儀礼文化研究会(於儀礼文化学会研修室)
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2014年6月22日 國學院大學中國學會第五十七回大会(於國學院大學渋谷キャンパス1201教室)
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2014年2月8日 道教文化研究会例会(於國學院大學渋谷キャンパス)
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2013年12月15日 ヤオ族度戒儀礼調査第46回研究会(於東京学芸大学)
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2013年6月30日 國學院大學中國學會第五十六回大会(於國學院大學渋谷キャンパス1402教室)
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2012年10月7日 日本民俗学会第六十四回年会(於東京学芸大学)
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2012年8月28日 第二届国际瑶族传统文化研讨会─资源与创意─(主办单位 湖南省文学艺术界联合会 日本神奈川大学瑶族文化研究所 於中国湖南省长沙市)
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2011年5月22日 儀礼文化研究会(於儀礼文化学会研修室)
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2011年1月10日 「ラオス北部のランテンヤオ族民間伝統文書の保存・集成・解題」プロジェクト・神奈川大学ヤオ族文化研究所 共同研究会(於東京大学弥生キャンパス)
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「ラオス北部のランテンヤオ族民間伝統文書の保存・集成・解題」プロジェクト・神奈川大学ヤオ族文化研究所 共同研究会 2011年
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2010年12月10日 華僑大學中日宗教文化論壇2010(華僑大學哲學與社會發展學院主辦 於華僑大學廈門校區)
所属学協会
12-
2022年4月 - 2025年3月
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2023年4月 - 2024年3月
-
2023年4月 - 2024年3月
-
2022年1月 - 2023年12月
共同研究・競争的資金等の研究課題
8-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2020年4月 - 2024年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2014年4月 - 2017年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2012年4月 - 2015年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2008年 - 2012年
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2007年 - 2009年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2003年 - 2005年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2002年 - 2003年
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 1997年 - 1998年