2015年3月
ラカン派の精神分析的オリエンテーションに基づいた施設臨床の意義(博士論文)
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 学位論文(その他)
- 出版者・発行元
- 京都大学大学院人間・環境学研究科
全頁216<br />
本論文ではラカンの精神分析における主要概念である父性の象徴的機能と主体の構造に焦点をあてた議論を行い、精神分析を施設での臨床に用いる方法を検討した。第Ⅰ部では父性機能が近代において衰退する中、精神分析が登場した時代背景を振り返りつつ、その機能の再評価を目指したラカンの精神分析の特質について検討し、作家アンドレ・ジッド、ジョルジュ・バタイユの病跡学を論じた。第Ⅱ部ではフランスの精神科病院ラボルドとベルギーの自閉症児の入所施設クルティユの事例を参考に、精神病からのリカバリーにおいて精神障害者施設が果たす役割について論じた。
本論文ではラカンの精神分析における主要概念である父性の象徴的機能と主体の構造に焦点をあてた議論を行い、精神分析を施設での臨床に用いる方法を検討した。第Ⅰ部では父性機能が近代において衰退する中、精神分析が登場した時代背景を振り返りつつ、その機能の再評価を目指したラカンの精神分析の特質について検討し、作家アンドレ・ジッド、ジョルジュ・バタイユの病跡学を論じた。第Ⅱ部ではフランスの精神科病院ラボルドとベルギーの自閉症児の入所施設クルティユの事例を参考に、精神病からのリカバリーにおいて精神障害者施設が果たす役割について論じた。