共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

フィードバック型形態変動を伴う自由境界の安定構造に対する予測・制御の研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K03672
体系的番号
JP20K03672
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

本研究計画では「(A)フィードバック型形態変動を伴う自由境界の数学モデルの構築」「(B)最適制御問題の提案と数学解析」「(C)自由境界の形態変化に対する考察」「(D)数値計算による結果の再検証」の4つの課題を活動の柱としている。令和3年度では (A) (B)の2つに重点を置いた活動を展開し、以下の研究成果を得た。
[課題(A)に関する成果] フィードバック型形態変動を伴う自由境界の数学モデルとして二重の仮似変分構造をもつ数学モデルを考案し、その可解性を数学的に保証した。また得られた研究成果を、国内研究集会1件において口頭発表という形で成果発信を行った。この成果により、複数のフィードバック作用が互いに影響し合うような、高度な形態変動の事例の数学的考察への第一歩を踏み出すことができた。
[課題(B)に関する成果] KWC型システム (Kobayashi-Warren-Carter 型システム) と呼ばれる結晶粒界運動の数学モデルに支配される温度最適制御問題の研究において、研究の進展があった。この取り組みでは、先ず空間1次元のケースを出発点とし、こちらの数学解析から活動を開始した。その結果、空間1次元における結晶粒界運動の温度制御理論の構築に成功し、査読付き論文1編の形で得られた成果を報告した他、その発展的話題についても国内研究集会3件において成果を発表した。更に、空間2次元以上の場合に対しても考察を進め、温度の値域に制約を与える「温度制約条件」を課すことで、一般多次元の場合においても空間1次元と同様の数学解析が可能であることを明らかにした。また現時点までの成果について、プレプリント1件の形で最新情報を速報した。
上記の他でも、課題(B)では、仮似変分構造に支配される自由境界の最適制御問題において進展があり、国内研究集会1件において成果を発表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K03672
ID情報
  • 課題番号 : 20K03672
  • 体系的番号 : JP20K03672

この研究課題の成果一覧

論文

  20

MISC

  2

講演・口頭発表等

  49

学術貢献活動

  1