近年、乳腺や汗腺由来の筋上皮細胞に幹細胞としての性質が報告されたが、単離が困難であるため詳細な機能解析は未だ行われていなかった。本研究結果から、マウス顎下腺より筋上皮細胞の単離が可能となり、遺伝子発現プロファイルの作成ができた。また、in vitro において唾液腺由来筋上皮細胞が幹細胞様の性質を有することが確認され、さらに筋上皮細胞が幹細胞の機能を制御する主要なシグナル伝達経路を介して唾液腺再生や唾液腺腫瘍の発生に関与している可能性が考えられた。